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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2011年05月03日
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60年代ストーンズをさかのぼってみる ~気まぐれ連載・PART 3~


 アルバム表題の『12×5』というのを見て掛け算をして、“60”などというまっとうな答えを思い浮かべた方、算数の問題ではないのであしからず(笑)。この表題中の“12”というのは本盤の収録曲数、“5”というのはバンドのメンバーの人数で、要するに12曲を5人でやりました、というだけの意味。ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)としては、米国リリースで2枚目のアルバムである。ちなみに、英国では5曲入りEPとしてリリースされたもの(『ファイヴ・バイ・ファイヴ』)があり、そこに7曲を追加してLPにしたという作品。それゆえ、タイトルも『12×5(トゥエルヴ・バイ・ファイヴ)』というわけだ。米国での最初のアルバム(『イングランズ・ニューエスト・ヒット・メイカーズ』)が一気にブレークしなかったのとは対照的に、本作は短期間で火が付きチャート3位まで上昇した。

 主として収められた曲と演奏は、一言で表してしまえば、“英国の若者が黒人の血の流れた曲を解釈してみました”風のもの(一部オリジナル曲も含むが、大半がカバー曲)。これはストーンズがデビュー時からしばらくの期間、こつこつと積み重ねいったことに他ならない。ある意味、このあたりの時期はストーンズにとって“下積み時代”だったと言ってもよいのかもしれない。しかし、“下積み”だからいいとか悪いとか評価を決めつけてしまうというのではなく、これを後のストーンズの名作たち(『レット・イット・ブリード』や『ベガーズ・バンケット』あたり)に含まれる曲と比較しながら聴くと実に興味深い。なぜ何年か後になってあれらの見事なオリジナル曲群が生まれてきたのかが、本盤の演奏を聴けばよくわかるような気がする。

 一般的に言えば、無から天才が生まれ出るということはきわめて稀である。否、ほんとんどないといってもいいぐらいだろう。天才的ピアノ奏者がいたとして、最初にピアノの弾き方を教わってない人はほとんどいない。国宝級の陶芸師だって、最初は決められた器を決められた通りに作ろうとろくろを回していた時期があったりする。したがって、ほとんどありえないほどの例外を除き、ふつうは天才ですらある程度の修行の末に大成していくというのが道筋というわけだ。音楽を含めて、芸術活動においては、その修行の過程で素晴らしい成果を残した者がやがて自由な創作活動に専念するようになり、画期的な芸術作品を残していく。

 振り返ってストーンズはというと、まさにそのパターンに当てはまっているのだと思う。黒人リズムの模倣を試み、苦労と努力と試行錯誤を積み重ねながら大成していった。聴き手の側としてみれば、後の完成された部分だけみると“突発的天才”のように思えるかもしれない。けれども、その基盤がどこにあるのかを考えだすと、この『12×5』などは実に興味深いものとして映り始めると思う。




[収録曲]

1. Around and Around
2. Confessin' the Blues
3. Empty Heart
4. Time Is on My Side
5. Good Times, Bad Times
6. It's All Over Now
7. 2120 South Michigan Avenue
8. Under the Boardwalk
9. Congratulations
10. Grown Up Wrong
11. If You Need Me
12. Susie Q

1964年リリース。





 
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