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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2012年01月14日
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テーマ:洋楽(3275)

語り手でありかつ歌い手であること ~その1(ヴァン・モリソン編)~


 言葉を紡ぎだす人物とそれを歌にのせて演じる人物。早い話、こういう人は“シンガーソングライター”という括られ方をする。そう呼ばれる肩書(本人が望むか望まないかはともかく)で活動し、“詩人”(作詞家)とシンガーの両立を実践してきたミュージシャンは世の中に数多く存在する。しかし、ふつうはどちらかにより大きな比重がかかるものだ。その比重の違いは、人物によるという場合もあれば、作品単位の場合もあるだろう。けれども、要するに、より詩的なアーティスト(あるいはアルバム)、あるいは、よりシンガー(表現者)的要素の強いアーティスト(またはアルバム)となるのがふつうである。そんなことを考えながら、両方の側面(「語り手」と「歌い手」)の見事な両立の例を3回ほどにわたって取り上げてみたいと思う。

 まず、第1回目として取り上げるのは、ヴァン・モリソン(Van Morrison)。ヴァン・モリソンは、1945年北アイルランドの出身のシンガーソングライターである。1960年代からコンスタントに活動を続けている大ベテランだけれども、飛行機嫌いのために海外に出ることも少なく、マスコミに露出することもあまり多くない。しかし、というか、それゆえに一層、カリスマ的な人気を誇るアーティストである。

 そんな彼が1997年にリリースしたのが『ヒーリング・ゲーム(The Healing Game)』である。一般的な印象としては、この人のヴォーカルというのは、時に繊細に、時に非常に力強く響く。本盤はどちらかと言えば、力強い方のヴァン・モリソンらしさがより発揮されているように思う。円熟して深みの加わった詞、それを力強く伝える歌声、この両輪で聴かせる名盤である。“この心の重荷”(3.「ディス・ウェイト」)、“黄金の秋の待ちの心情”(4.「ウェイティング・ゲーム」)、といった繊細な人間感情を扱ったものから、時代の移り変わりとそれへの戸惑い(?)を取り上げた曲(7.「イット・ワンス・ワズ・マイ・ライフ」)、北アイルランドの中心都市ベルファストの街角の伝統を歌ったタイトル曲(10.「ヒーリング・ゲーム」)まで、いずれも年齢を重ねた深みがあって初めて味が出てくるような楽曲が並ぶ。

 ヴァン・モリソンは、若い頃の定評ある名盤も多い上、そもそも作品数も多い。そんな彼の長いキャリアの中で、本盤は必ずしも上位に挙げられる作品という扱いにはなっていない。けれども、90年代以降の作品の中ではかなり上位に来ると思うし、もっともてはやされてもいい盤ではないかと思う。



[収録曲]

1. Rough God Goes Riding
2. Fire in the Belly
3. This Weight
4. Waiting Game
5. Piper at the Gates of Dawn
6. Burning Ground
7. It Once Was My Life
8. Sometimes We Cry
9. If You Love Me
10. The Healing Game
11. At the End of the Day ←2008年再発盤のボーナス・トラック(筆者は未聴)

1997年リリース。


[関連記事リンク]

 語り手でありかつ歌い手であること ~その2(B・スプリングスティーン編)~ へ
 語り手でありかつ歌い手であること ~その3(ボブ・ディラン編)~ へ





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Last updated  2012年01月19日 08時16分02秒
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