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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2012年03月17日
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賛否両論のヒット作、賛成に1票


 リッチー・ブラックモア率いるレインボー(Rainbow)は、時代とともにコロコロと(?)方向性や音楽性を変え、ファンの間で各作品の評価に実にばらつきが生じるバンドである。ヴォーカリストを取り上げても、ロニー・ジェームス・ディオからグラハム・ボネットへ、さらにはジョー・リン・ターナーへと移り変わっていくわけだが(詳しくはこちらの過去記事を参照)、そのジョー・リン・ターナーが加入した最初の作品で、なおかつ論争の対象になりそうなのが、この『アイ・サレンダー(Difficult to Cure)』という1981年発表のアルバムである。

 アルバム名の邦題からして何とも怪しい。日本語では『アイ・サレンダー』(つまりは1曲目の曲名)だが、元は9.の曲名(「ディフィカルト・トゥ・キュアー」、日本語訳として「治療不可」という何ともな直訳、これでは邦盤タイトルになり得ないか…)がアルバム・タイトルになっている。意図したかどうかはともかく、この邦訳の食い違い具合がこのアルバムの性質をある意味ではよく表している。

 何が言いたいかというと、要するに“売れ筋路線”なのである。アルバム全編を通じてポップな趣向、キャッチーな楽曲が目立つ。80年代初頭の雰囲気から言うと、これはHRなどではなく、それこそTOTOやフォリナーの商業ロック路線にリッチー・ブラックモアものみ込まれてしまったと言われても仕方ない部分もある。また自作曲以外を積極的に取り入れているあたりも、ブラックモアらしからぬ、というか、やっぱり売れ筋路線と思わせる部分だ。

 けれども、レインボーの(あるいはR・ブラックモアの)コアなファンの一部が否定するほど本作は駄作なのか? 案外そうでもないような気がする。考えるにこの盤の収穫は主に2つある。

 一つは、新メンバーとして参加したヴォーカリストのジョー・リン・ターナー。当時は無名の(しかも既に30歳手前という年齢の)ヴォーカリストで、プロとしての活動歴はあるものの、“誰それ?”と言われそうな人選だった。レコーディング中にグラハム・ボネットが突然脱退し、急な起用での加入だった。ところがこの人選は大当たりだったと思う(この辺がファンの間では意見の分かれる所なんだろうけれど)。筆者はすっかりジョー・リン・ターナーの虜で、後の彼のソロ作もたまに聴けば、イングヴェイ・マルムスティーンのバンドでヴォーカルを務めた『オデッセイ』なんかはロック史に名を残す傑作だと思っている。

 もう一つの成果は、HRのリスナー層を新たに開拓したことではないだろうか。それは、80年代~90年代にかけて進行した“HRの大衆化”という流れに位置づけられる。この流れは、MR. BIGあたりで完成されると筆者は睨んでいるのだが、その先駆的な役割を後期レインボーは担ったのだと思う。




[収録曲]

1. I Surrender
2. Spotlight Kid
3. No Release
4. Magic
5. Vielleicht Das Nachste Mal (Maybe Next Time)
6. Can't Happen Here
7. Freedom Fighter
8. Midtown Tunnel Vision
9. Difficult To Cure

1981年リリース





【CD】アイ・サレンダー/レインボー [UICY-75495]






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