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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2012年07月20日
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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:ジャズ

激しく…でも激しいだけでないオルガン・ジャズの真骨頂


 ジミー・スミス(Jimmy Smith)は、1925年ペンシルヴァニア生まれのジャズ・ミュージシャン(2005年に79歳で死没)。ジャズ界にハモンド・オルガンを持ち込み、いわゆる“ソウル・ジャズ”を確立した奏者である。1980年代以降のいわゆるアシッド・ジャズの潮流も彼に多くを負っているとされ、いわば時代を先取りした“踊れるジャズ”の先駆者と位置づけられる。

 とまあ、一般的な評価はそうなのだろうけれど、どうもジミー・スミスの後世における評価は、激しくてダンサブルな部分に偏り過ぎている気がしないでもない。そのグル―ヴが鮮烈だったのは認めるが、その一方で“いかにもモダン・ジャズ”的な、場合によっては“まったりした”演奏にも見事にマッチできた。1965年の本盤は、そんな両面を見事に映し出しているアルバムという印象がある。

 アルバムはいきなりのグル―ヴ感あふれる表題曲1.「オルガン・グラインダー・スウィング」で幕を開ける。しかし、このノリが全編続くわけではないのが本盤のミソだと思う。2.「オー・ノー・ベイブ」ではうってかわって、ケニー・バレル(参考過去記事:(1)(2))がじっくりとギターを聴かせる。さらに聴きどころとなっているのが、5.「アイル・クローズ・マイ・アイズ」。筆者はこの同じ曲を軽快かつ爽快に奏でたブルー・ミッチェルの演奏がお気に入りなのだが、どこかしら重く響き、じっくりと聴かせる本盤の演奏もなかなかのもの。ジミー・スミス、ケニー・バレルともにソウルでブルージーな演奏を意図的に繰り広げている。

 結局のところ、ただ勢いで押すのではなく、押したり引いたりのメリハリが明確につけられたアルバムと言える。アシッド・ジャズの流れのような後世の、ある種部分的なジミー・スミスのイメージ(過去に取り上げた『ザ・キャット』『クレイジー・ベイビー』はその典型例)に沿って聴くならば、意表を突かれる(場合によってはがっかりする?)かもしれない。けれども、個人的には、この両面があってこそのジミー・スミスと言えるようにも思う。つまるところ、ジミー・スミスというオルガン奏者は、ただ押しまくるというだけの人ではなかった。じっくりしっかりな演奏もあってこその彼の本領があり、本盤はその両面をしっかり体験できる好盤だと言えるだろう。

 なお、ジミー・スミスは主にブルーノートとヴァーヴにまとまった吹き込みを残している。大雑把には、50年代~60年代初頭がブルーノートの花形としての時代、その後、60年代初頭~70年代初頭がヴァーヴでの活躍の時期に当たる。本盤は、ブルーノートからヴァーヴに移籍して数年後の録音。ブルーノートとしてはトップ・アーティストの移籍は痛手だったのだろうが、ブルーノート時代の形容詞“ジ・インクレディブル(驚がくの、信じられない)”という表現は、ヴァーヴ時代にも受け継がれた。ブルーノートが寛容だったということだろうか。この盤でも“The Incredible Jimmy Smith featuring Kenny Burrell and Grady Tate”の文字が堂々とジャケット上部に印刷されている。



[収録曲]

1. Organ Grinder's Swing
2. Oh No, Babe
3. Blues for J
4. Greensleeves
5. I'll Close My Eyes
6. Satin Doll


[パーソネル、録音]

Jimmy Smith (org)
Kenny Burrell (g)
Grady Tate (ds)

1965年(?)録音。




  
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Last updated  2012年07月20日 08時48分26秒
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