カテゴリ:洋ロック・ポップス
ライヴ+スタジオの変則盤ながら、初めて聴く人にもおすすめ
ZZトップ(ZZ Top)の70年代盤としては、しばらく前に第5作の『テハス(テキサスはパラダイス)』を紹介したが、ちょうどこの前作にあたり、1975年に発表されたバンド第4作がこの『ファンダンゴ!(Fandango!)』というアルバムである。前作の『トレス・オンブレス』に続きチャートで全米トップ10入りを果たし、初めてイギリスでもチャートイン(60位)したほか、収録曲の9.「タッシュ」が初めてシングルチャートで全米トップ40入り(20位まで上昇)するなど、売り上げや知名度の面でも大きな飛躍になった。 このアルバムの内容は少々変則的で、前半(アナログA面、1.~3.)がライヴ、後半(同B面、4.~9.)がスタジオ録音となっている。前半のライヴは特に専門家からの評価も高いのだけれど、実際に聴いてみると、ライヴ・バンドとしての力量が存分に発揮されていることがわかる。 2.「監獄ロック(Jailhouse Rock)」はエルヴィス・プレスリーのナンバーとして有名だが、、本盤でのライヴ演奏は実に完成度が高く、ZZトップがライヴ・バンドとしていかに精度の高い演奏をしていたかがよくわかる。そして、さらにお見事なのは、3.「バックドア・メドレー」と題された、都合4曲のメドレー演奏。ここまで来ると“もう圧巻”と言いたくなってしまう。なおこのメドレー中に含まれる「メロウ・ダウン・イージー」はリトル・ウォーターの歌唱で知られるウィリー・ディクソン・ナンバーである。 続いて、後半は、上述の通りスタジオでの録音。合計6曲が収められている。これまたどれも完成度は高いが、注目曲としては、後にジェフ・ヒーリーがカヴァーした5.「ブルー・ジーン・ブルース」がある。筆者の個人的なお気に入りは、末尾の2曲、8.「ハード・イット・オン・ジ・X」と、シングル曲の9.「タッシュ」。これまた圧巻としか言いようのない、たたみかけるような演奏。 そのようなわけで、ありがちな評に落ち着いてしまうのだけれど、やはり完成度が高く、初めて聴く人にも推奨の盤。前半・後半の違い、曲による違いはあるが、とりわけハードドライヴィングなブギー調のノリ、さらにはごりっとした太い音のギターが強く耳に残る。ライヴが半分で、スタジオ録音が半分というのも、試しに70年代前半のZZトップを聴いてみようという人には、とりわけいいバランスのような気がする。 [収録曲] 1. Thunderbird 2. Jailhouse Rock 3. Backdoor Medley (Backdoor Love Affair~Mellow Down Easy~Backdoor Love Affair No. 2~Long Distance Boogie) 4. Nasty Dogs and Funky Kings 5. Blue Jean Blues 6. Balinese 7. Mexican Blackbird 8. Heard it on the X 9. Tush 1975年リリース。 【Aポイント+メール便送料無料】ZZトップ / ファンダンゴ![CD] 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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