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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2016年07月26日
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テーマ:洋楽(3275)

トム・ウェイツ初期の名盤


 1973年に『クロージング・タイム』でデビューしたトム・ウェイツ(Tom Waits)のセカンド作がこの『土曜日の夜(The Heart of Saturday Night)』というアルバムである。1974年に録音、同年にリリースされ、初期のトム・ウェイツの代表盤と言われたりもする(とはいえ、セールス的にはいまひとつだった)。ファースト作の出来に満足していなかった彼は、ジャズ寄りのメンバーを揃えた。プロデューサーは、オーネット・コールマンの『ジャズ来たるべきもの』のレコーディング・エンジニアだったボーンズ・ハウ、演奏者にもトム・スコット(サックス奏者)やマイク・メルヴォイン(ピアノ奏者)などが参加した。

 今でこそ“ジャジーなサウンド”のアルバムは広く存在するが、この当時はそうではなかった。ジャズそのものというわけではなく、ジャズ的な思考の音を持ったロック/ポップス系のアルバム。そういうものがあふれるようになった現在から見ても、これほど完成度の高いものは決して多くはない。トム・ウェイツの代表盤はどれかという議論は尽きないが、1枚に絞ること自体、無謀なのかもしれないと思う。筆者的にはスタジオ作では70年代は本盤、80年代は『レイン・ドッグ』、ライヴ盤の70年代『娼婦たちの晩餐』、80年代『ビッグ・タイム』も数えてもよいように思う。

 さて、『土曜日の夜』の内容だけれども、全編が一つの作品として仕上がっているので、一義的には通して聴くのがいいと思う。その上で、あえて曲単位でいくつか挙げてみるとしよう。1.「ニュー・コート・オブ・ペイント」は、全体の雰囲気と流れを象徴するオープニング・ナンバーで、いわゆる“酔いどれ詩人”のイメージを冒頭からよく表している。2.「サンディエゴ・セレナーデ」は、本盤に限らず、初期トム・ウェイツの曲の中でも1、2を争う名曲(過去のトム・ウェイツのバラード曲選―過去記事(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) ―では、もったいない気がして温存してしまったナンバー)である。表題曲の6.「土曜日の夜」も外せない名曲で、淡々とした口調の中にジャケットの絵そのままの風景が描き出される。7.「ブルースを弾きながら」は、次作のライヴ盤『娼婦たちの晩餐』の雰囲気そのままに、弾き語りを得意とする酔いどれ詩人そのままの演奏と歌が印象的。ここまで書くと、全曲(1曲1曲すべて)触れたくなってきてしまうが、あと1曲だけ挙げるとすれば、10.「ドランク・オン・ザ・ムーン」は、6.と並んで本盤の全体像をよく映し出しているナンバーだと思う。

 ともあれ、週末の酒にこれほどあう盤はなかなか思い当たらない。酒が先か、トム・ウェイツが先か(あるいは酒なしでその雰囲気に浸りたい人はそれでよし)は各自にお任せすることとして、“酔いどれ詩人”の最良の瞬間の記録であることに間違いはない。以上の雰囲気の盤であることを踏まえた上で、初めてトム・ウェイツに触れる人に“最初の1枚”を勧めるならば、やっぱり本盤か『娼婦たちの晩餐』かのどちらかではないかと思う次第である。



[収録曲]

1. New Coat of Paint
2. San Diego Serenade
3. Semi Suite
4. Shiver Me Timbers
5. Diamonds on My Windshield
6. (Looking for) The Heart of Saturday Night
7. Fumblin' with the Blues
8. Please Call Me, Baby
9. Depot, Depot
10. Drunk on the Moon
11. The Ghosts of Saturday Night (After Hours at Napoleone's Pizza House)

1974年リリース。





 
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Last updated  2016年07月26日 21時04分01秒
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