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あゆみが無言でこっちを見ている。 あゆみがそんなことするなんて、今までなかったような気がする…。 あゆみ「……………………。」 私は方手を上げて、全員に向かって言った。 「あっ、あの……、午後からゲームする人!!」 あゆみ「……………………。」 あゆみが名乗りを上げると思っていたが……、上げなかった。 どうすればいいの? ……”天秤”だな? あゆみがご機嫌になれば、レイのご機嫌が下がる。 逆にレイがご機嫌になれば、あゆみのご機嫌が下がる。 板挟み? そう、私は今”板挟み”の状態に遭っているんじゃないか? 「……………………。」 どうしようか? 私は考える。 あのパンフレットを思い出す。 そう『リアル・バーチャルタウン』の綴じ込みページ。 たくさんの女性型アンドロイドに取り囲まれていた男性の画像。 あれは……、”女性型アンドロイド”だからできることだ。 本当の女性型アンドロイドってのは”感情”なんてないから。 だから出来る。女性型アンドロイドは感情ないからケンカしないし、不機嫌にもならない。 でも……、待てよ? 女性型アンドロイドにあらかじめそういうプログラムが組み込まれていたら? 天秤状態の関係を疑似で作り出すような。 そうか? そういう「疑似の感情」みたいなものなら、そういうプログラムさえ入れて置けば再現することは可能だ。 「……………………。」 でもなあ、あゆみとレイのこれは……、おそらくプログラムなんかじゃない。 本物の”感情”だ。 プログラムにしちゃ、出来すぎている。 それにしつこい。(笑) じゃあ、どうしようか? またログインしても”天秤状態”になるだけじゃ、おもしろくない。 ゲームを楽しめないな。 「……………………。」 そっか!そうだよ!! ”ゲーム”だ!ゲーム世界に集中するんだ! そうだ!ゲームの目的!行方不明になったお姫様を捜すんだ! もーーあゆみとかレイの気持ちなんてどーーーでもいい! 考えなければいい!気にせず、ドンドンゲームを進行させよう! そうだ!それだ! さあ行くぞ! 「じゃあ、またゲームしますか?」 私は今度はマイさんに言ってみた。 マイ「ええ、しますか?」 マイさんは明るい。良かったな。 ネイ「私も行きます!」 ネイも明るい! レイ「ご主人様といっしょなら行きます!」 レイも……、一応明るい! あゆみ「……………………。」 あゆみは……、 無言だった。 私は恐る恐るあゆみの方を振り返る。 すると、あゆみは……、 あゆみの顔の表情は……、 もはや、あゆみの顔じゃな~~~~い!! あゆみのかわいらしさが消えている。 なんだかおもしろくなさそうな表情。 それがはっきりと顔に出ていた。 いっ、いや、ゲームに……、 とにかくゲームに集中するんだ!! あゆみは怒っていたようだが……、 またベッドでは3人並んで寝た。 あゆみ、私、レイ。 今度は私は両腕をそれぞれレイとあゆみにしっかり握られていた。 これじゃあ、身動き出来ない。 私はログイン前にあゆみとレイに言う。 「今回はゲームストーリーの方に集中しよう!! ゲームクリアを目指すんだ!!」 あゆみ「……………………。」 レイ「……………………。」 やれやれ、返事が無いなあ。 [【SF秋葉原シリーズ】]カテゴリの最新記事
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