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BLUE ODYSSEY

BLUE ODYSSEY

これまでのお話

→【ピュアプリンセスシリーズ】登場人物紹介ならびに用語解説はこちら






【史上最大のベースボール】

『これまでのお話』







時代はまだ馬車が主な交通手段だった頃のお話です

その頃からどの国もプリンセスやプリンスたちの住まいは[キャッスル]と呼ばれる堅牢な建物として建設されていました。王族たちはそうやって身の安全を確保したのです。

この地方には平和を愛する五大国があり、それぞれにプリンセスが住んでいました。
それは、

不思議国の [プリンセス・アリス]
ドール国の  [プリンセス・ミルキー]
絵本国の   [プリンセス・女子恒星]
スクール国の [プリンセス・由美]
いじわる国の [プリンセス・ニセアリス]

です。この5人はとても仲が良かったのです。


この時代、[平和を愛する国々]と[それにちょっかいを出し続ける悪魔]との闘いが続いていました。悪魔たちは平和な国の復興ぶりをねたましく思っていたのです。





そして……、
つい最近もまた大きな戦争がありました。
『ブラック・サタンゴースト・デビルキング50世』と呼ばれる悪魔との闘いです。
その悪魔はまだ年齢が16歳ぐらいでした。外観は少女そのものの姿をしていました。
その悪魔は魔力が使えましたので周辺国にちょっかいを出し続けていました。

古くからの伝説では、大いなる力を持つ[魔法を使う事が出来る少女]を『ピュアプリンセス』と言いました。そして言い伝えではその魔法少女”に変身する事ができるプリンセスがこの周辺国のどこかに今も存在すると言うのです。ピュアプリンセスはこの世に5人存在し、その5人が揃えば強大な力を発揮すると言われています。

その魔法を使う伝説のプリンセスたちが登場し、ブラック・サタンゴースト・デビルキング50世を撃退します。それがなんとアリスたち仲良し平和五大国のプリンセスたちだったのです。










一度は5人のピュアプリンセスたちに破れたブラサタ(”ブラック・サタンゴースト・デビルキング50世”の略称)ですが、プリンセス・アリスに復讐しようと試みます。
そしてアリスと特に仲が良かったプリンス・ジョセフを自分のキャッスルに誘拐してしまいます。
そのジョセフ王子を取り戻そうと再びピュアプリンセスたちは闘いました。
そしてアリスはその闘いに勝利します。ブラサタはその身を魔法の炎に包まれ、ついに”灰”となってしまいます。



その後、ブラサタの元キャッスルはアリスたちの監視下に置かれる事になりました。
自治権は奪われました。キャッスルに残っていたのは元ブラサタの部下たちとミラー族でした。占領後、キャッスルは武装解除され、観光客向けの「モニュメント」となりました。
アリスたち5人のプリンセスとジョセフ王子は共同してそこにモニュメントの観光を行う運営会社を設立しました。そしてその会社の初代社長には”ニセアリス”が就任しました。

キャッスルにオフィスを設け、そこに常駐していたのはニセアリス一人でした。他のプリンセス達はいません。それぞれ自分の国にいました。ですからニセアリスは我が物顔でキャッスルを運営し続けました。完全にワンマン社長・ワンマン経営です。
そしてミラー族と元ブラサタの部下たちは無理矢理そこで働かされる事になりました。
ニセアリスは連日過酷な労働を彼らに押しつけます。
そしてそれに耐えきれないミラー男爵を初めとするブラサタの元部下達は灰になったブラサタを『復活の儀式』によって復活させます。しかし当のブラサタはジョセフ王子との淡い恋に完全に破れ、もう政権だの侵略だのといった行為にうんざりしていました。そこでブラサタは一人キャッスルを出て全寮制の学校に通い「普通の女子学生」になってしまいます。

ブラサタを失ったミラー男爵や元ブラサタの部下達はさらに酷いニセアリスの酷使を受ける事になります。







なんとニセアリスは「金を儲けるため」ならなんでもやりました。
ニセアリスは観光の収益を増やすためにブラサタの元キャッスルを勝手に作り変えていきました。
まずキャッスルの[屋上]には[テーマパーク]が作られ、その[テーマパーク]には[絶叫マシン]も建設されました。
かつての[ブラサタのプライベートルーム]は[見せ物小屋]と名打たれ、一般公開されました。
キャッスル前に立つ、かつての[ブラサタの力の象徴]とも言える巨大な銅像はアロハシャツを着せられ[記念撮影用のモニュメント]となりました。威厳を大きく損なわれました。

その他キャッスルには[パチンコ屋][カジノ][豪華ホテル][100ゴールド均一ショップ][ショッピングモール][土産物屋][おもちゃ量産工場]などが次々と作られていきました。
こうして、かつては[悪魔のキャッスル]と恐れられたこのキャッスルが今や完全な[アミューズメントパーク]へと成り果てました。




ニセアリスの横暴は日に日にエスカレートする一方でした。留まる事を知りません。
ニセアリスは元ブラサタの部下たちを酷使して次から次へと施設を作らせたのです。
それも給料はほとんど[すずめの涙]ぐらいしか支払わず、[休み]も与えませんでした。

そんな中、この事態をなんとか奪回しようとしていた男がいました。ミラー男爵です。
ミラー男爵はブラサタの居場所を突き止め、そこに電話し、助けを求めました。
しかし……、
当のブラサタ本人の返事は、

「今のアタシはただの女子学生!
もう”国”だの、”悪魔的支配”など関係ない!」

というものでした。ブラサタはキャッスルや元部下たちとの関係を切ったのです。帰っては来ませんでした。




しかし、ミラー男爵たちには資金が無く反乱を起こすための武器も調達できませんでした。

一方その頃、ニセアリスは[賭け事]に夢中でした。
ブラサタが作った[野球盤] での[賭け試合] にいりびたりになりました。
そんな中ブラサタが残した[隠し扉]から軍資金を探そうとしたミラー男爵でしたが、それは見つかりませんでした。その代わり、[隠し扉]の向こうからは[ベースボールのグラブ]が見つかりました。そしてミラー男爵はこの地方に古くから『[自治権をかけた闘い]が行われる』との予言が存在する事を知ります。ミラー男爵はこれでニセアリスに対して『この国の自治権をかけた[ベースボールの賭け試合]』を挑む事を思い付くのです。
そしてその事をニセアリスに進言し、この試合に賭ける物としてミラー男爵は[ブラサタが残した金塊の山]を差し出す事を告げました。しかしこれは[苦し紛れの言い訳]であり、本当はそんな物は見つかっていませんでした。

ニセアリスは金塊欲しさに「賭け試合をする」事を約束しました。
しかし、その翌日、突如としてミラー男爵や元ブラサタの部下達を[地下の牢獄]に閉じ込め、ニセアリスは一人その隠し財宝である金塊のありか求めてキャッスル内を探し始めました。
ニセアリスはいとも簡単にミラー男爵との約束をやぶったのです。ミラー男爵や元ブラサタの部下達の怒りは頂点に達しました。

そこにプリンセス・アリスたちが運良くこのキャッスルにやってきました。キャッスルが数日閉鎖されていたためにお客さんからの苦情がアリスの元へ殺到、そのため現状がどうなっているのかを知るためにキャッスルにやって来たのです。
そしてミラー男爵と元ブラサタの部下達はアリスにこの現状を直訴します。
アリスはニセアリスの横暴の事を聞きました。またニセアリスによる[売り上げ金の会計帳簿の改ざん]の事実を発見します。
こうしてアリスはミラー男爵たちの主張を信じ、『自治権を賭けたベースボールの試合』を行う事を約束しました。

こうして[ミラー男爵や元ブラサタの部下達のチーム]と[アリスたちのチーム]との[ベースボールの試合]が行われることが決まったのです。











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