地方病院では、2次救急医療施設がその地域の救急患者を一手に引き受けざるを得なくなっています。休日・夜間診療所がある場合はなるべくそちらをご利用いただいて患者の集中を避けているのが現状ですが、では夜間訪れた患者さんが緊急手術となった場合で当直医が執刀するとなった場合はその間の救急患者さんはどうなるのでしょうか?
佐野市では夜間になると外科系(ケガ・交通事故・その他脳出血や胃腸外科系の疾患)の診察は2次救急医療施設である民間のJA系病院がたった1つあるのみとなっています。市民の税金を年間数億も投入している佐野市民病院は現在も常勤医が数名しかおらず全く役に立たない状態です。
このためたった1つの病院に患者が集中することになります。内科系の症状の場合は佐野夜間診療所が19:30~22:30までやっていますのでこちらを利用することが可能です。しかし頼りのJA系の病院も当直医が内科系外科系で1名ずつしおらず、当直医自身も病棟の患者の対応に追われる場合があるため救急患者の対応は自ずと遅くなることになります。例えば病棟で危篤患者が発生した場合などは、急患の受付を完全にストップしたり、2-3時間待つこととなるわけです。
では、救急のためにもっと医者を増やしたらどうなんだ?患者をもっと大切にしろ!という気持ちも確かにわかります。しかし、佐野市民病院が医者集めに大変苦労しているようにこの佐野のような地方都市、悪く言えば田舎の町の病院で医者を集めて運営していくことは容易なことではありません。その田舎の町、佐野でなんとかこれだけの規模の病院を維持していることは立派なことだと考えられないでしょうか。
話が脱線しましたが、夜間訪れた患者さんが緊急手術となった場合で当直医が執刀するとなった場合はその間の救急患者さんはどうなるのか?これは外科系に限られることですが急患の受付は完全にストップ、手術が終了するまでは急患の受付自体を行えないことになります。手術自体の内容にもよりますが少なくとも3時間程度、長い場合は5時間程度患者さんの受付をストップしてしまうのです。このため問い合わせをしないで窓口に行ってしまった場合などは窓口で門前払いとなり、電話をした場合でも足利日赤病院などの医療機関の受診を薦められ、救急車も全てスルーとなります。
これはこの民間のJAの病院に文句を言っても仕方のないことで、どちらかというと市民の税金を使っている公営の佐野市民病院を責めるべきですが、早く夜間の診療を再開してもらえるように市民として圧力をかけていくしかありません。佐野市民病院でも最近、土曜日日曜日の1次救急患者(風邪や腹痛などの軽症で診察後帰宅が可能な患者) を24時間で受付できるようになったようです。