安岡 正篤の一日一言 2月26日 現代信条
一. 現代は大衆の時代である。
然し我々は大衆に混じて自己を失うことの誤りと危険を知って
自ら修めることを念とする。
二. 現代は組織の時代である。
然し我々は組織の中のアトム(部分子)となる機会を斥けて
個性と自由を護持する。
三. 現代はインスタントの時代である。
然し我々は人生・教養の久成と熟達を期する。
四. 現代はレジャーの時代である。
然し我々は不善に流れることを戒めて、発情努力する。
五. 現代は国際主義の時代である。
然し我々は外国に迎合する軽薄を恥とて、
祖国と民族の向上と品威を尊重する。
六中観 [正篤 ]
忙中 閑有り。 苦中 楽有り。
死中 活有り。 壺中 天有り。
意中 人有り。 腹中 書有り。
甲寅正月 無以会同人 敬しんで呈す
亀井老契 座右
「私は平生窃(ひそ)かに此の観をなして、
如何なる場合も決して絶望したり、 仕事に負けたり、屈託したり、
精神的空虚に陥らないように心がけている。」と。
安岡 正篤(やすおか まさひろ)
1898年(明治31年)2月13日-1983年(昭和58年)12月13日)
陽明学者・思想家。
安岡には政界だけでなく、財界にも多くの心酔者がおり、
三菱グループ・近鉄グループ・住友グループ・東京電力など
多くの財界人をも指南していたとされる。
終戦時、昭和天皇自身によるラジオ放送の終戦の詔書発表(玉音放送)に加筆し
原稿を完成させたことから皇室からも厚い信頼を受けていた。
数々の伝説を残し、政界・財界・皇室までもが安岡を頼りにしていたことから
「昭和最大の黒幕」と評される。