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![]() 今回も紅ずきんさまとご一緒させていただきました。 文楽『鬼一法眼三略巻』(きいちほうげんさんりゃくのまき)。 久々の時代物でございます。 ぶっとび展開&トンデモ設定&ストーリー破綻が 世話物(心中など下町の人情中心の演目)と段違いと個人的には思っているので ワタクシはか~なり時代物好きなんですが 長々とした状況説明のくだりが必ず一カ所はあるのが曲者。 今回も時代もの苦手な紅様共々、やはり一瞬気を失いました(爆) この演目は、義経(幼名・牛若丸)と弁慶(同・鬼若丸)、 それぞれの生い立ちから有名な五条大橋での出会いまでを描いたもの。 <あらすじ> 「鞍馬山の段」 父の敵討ちのため、毎夜密かに鞍馬山で武術を鍛える牛若丸。 その意気と素質に眼を留めた鞍馬山の大天狗は天狗の兵術を伝授する。 「播州書写山(ばんしゅうしょしゃざん)の段」 熊野に住む弁真は保元の乱で源為義に加担した為、清盛に処刑され、 その妻の子・鬼若丸は母の体内に7年もいたのち、斬り殺された母の遺骸から生まれおちた。 男子ならばすぐに殺すと清盛に監視をつけられていたため、 生まれてすぐに性慶阿闍梨(しょうけいあじゃり)の元に預けられ修行させられるが 身体ばかり大きくて勉学修行はさっぱりの粗暴ものの鬼若は同級生からも陰で嗤われる。 頑として出家しようとしないことも乳母・飛鳥の悩みのタネだ。 そんなある日、平広盛の御曹司がこの寺に新入生として入学してくる。 同級生たちは御曹司に気を使うが 鬼若は無学を嗤われたことに腹を立てて殴り掛かり、一騒動起こす。 だが実は鬼若は出家が嫌で無学なふりをしているだけだ、と 訊ねて来た乳母と姉夫婦の前で経文や書を浪々と読み上げてみせる。 さすが父上の子、と乳母が鬼若の出生について明かすと 母を斬ったのがあの御曹司の父親・広盛と知った鬼若は敵を討つといきり立つが 乳母や兄夫婦に諌められ、悔し涙にくれながら寝入ってしまう。 そこへ現れた御曹司がさっきの仕返しと鬼若の顔に墨でイタズラがきをしようとしてまた一騒動起こす。 止めに入った飛鳥を御曹司の家来が蹴り倒し、飛鳥は息絶えてしまう。 怒り狂った鬼若は家来を投げ殺し(!)御曹司は這々の体で逃げ帰る。 遺骸に縋って乳母の望みであった出家をすると誓った鬼若は その場で自ら剃髪し、父と師匠の名から一字ずついただき弁慶と名を改めて都を目指す。 <清盛館の段> 数年後、栄華を極めつつある清盛は 元々源氏の兵であった兵法家・吉岡鬼一法眼を召し抱え 伝来の虎の巻を差し出すよう迫っていたが鬼一は病気と称し度重なる要請を拒否。 また弁慶の行方も杳として知れずいらだちを募らせている。 そこへ鬼一の娘・皆鶴姫が参内する。 虎の巻を持参したというので読みあげてみよ、というと それは兵法の虎の巻ではなく、父の横暴を避難する清盛の息子・重盛からの書。 益々機嫌の悪くなる清盛だが皆鶴姫は毅然として悪びれる様子もない。 たまたま居合わせた鬼一の一番弟子・湛海に結婚をかけて手合わせを挑まれるも 軽々と打ちのめしてしまう姫。 清盛は、姫に明日までに虎の巻の提出を、 湛海には源氏に心を残すという鬼一の弟2人の探索を命じる。 <菊畑の段> 鬼一法眼の屋敷にいる虎蔵、智恵内という2人の奉公人。 実は16になった牛若丸と鬼一の弟・鬼三太で、2人は素性を隠し、 平家側についた鬼一の真意を確かめ、虎の巻を伝授してもらう機会をうかがっていた。 菊を愛でながら、自らの生い立ちについて初めて語り始める鬼一。 鬼一の父は身内で争う源氏の滅亡を予見し、 鬼一には虎の巻の死守を任せ、2人の弟は熊野へ逃がし、最後まで源氏に付く様言い残したのだと語る。 そこへ皆鶴姫の供をしていた虎蔵が姫を残し、一足先に帰ってくる。 湛海の魂胆をいち早く知らせるためだったのだが、鬼一は突然智恵内に虎蔵を折檻するよう命じる。 姫を一人残して来たからなのだが、智恵内には主従関係にある虎蔵を打つことができない。 2人の素性を確信した鬼一は、命に背いたという理由でふたりに暇を出す。 虎の巻を手に入れる機会を逃したことで虎蔵は智恵内を責め立て、 虎蔵はもはや盗みに入り、見つかったら切り捨てるまでと激高するが ふたりが実は義経とその家臣と立ち聞きで知った皆鶴姫に止めに入られる。 皆鶴姫はずっと虎蔵を慕っていたのだ。 素性を知られたからには生かしておけぬと姫を斬ろうとするところへ 今度は湛海が現れ、姫を助ける。 清盛に2人の素性を告げようと走り出る湛海を切り捨てる虎蔵。 こうなったら全てを打ち明け、拒まれたら大天狗秘伝の兵術で虎の巻を奪おうと 鬼一の元へかけつける3人。 すると奥の間から現れたのは、あの鞍馬の大天狗。 実は大天狗は義経を見出した鬼一が姿を変えて兵法を仕込むための方便であったのだ。 平家に召し抱えられている身では虎の巻は伝授できぬ、といい 愛する娘に虎の巻を託し、愛する人の元へ嫁げ、という。 いそいそと義経の元へ駆け寄る皆鶴姫。 身寄りのなくなる姫を頼む、と言い残し、鬼一は腹に刃をつきたてる。 <五条橋の段> 五条大橋で毎夜家来とするものを探している義経。 その噂を聞きつけて弁慶が勝負を挑みにやって来る。 女子のような容姿ながらひらりひらりと天狗のような身のこなしに すっかり降参した弁慶は、かけつけた鬼次郎、鬼三太から義経の素性を聞き 主従関係を結び、平家打倒を誓う。 贔屓の勘十郎さん操る弁慶のやんちゃっぷりが愛嬌たっぷりで しかしガタイだけはデカイので動きはダイナミックで (なんといっても母の体内に7年もいたというツワモノw) たいへん見応えがありました。 地面にひっくりかえって手足をバタバタさせながら泣きわめいたり 手当たり次第に机やら硯やらを投げつけたり ぷいとふくれっつらをしてみせたり (人形ですからホントはほっぺたなんか膨れないのですが) というのが、本当にあどけなくて、でも図体がデカイので まわりへの影響力が凄い、という・・・www 弁慶・義経というと 一番有名なのは『勧進帳』だと思うのですが あの、弁慶が涙ながらに義経を打ち付ける場面も この演目の、 飛鳥が鬼若をつねり上げる場面や 鬼三太が義経を打ち付けられない場面が下地となって あそこまでの鬼気迫る場面となるのだなあ、と 恥ずかしながら今回初めて知りました 深い情があればこそ 大局を見ればこそ んーーーーー。 深い。。。 それにしても 大の男(湛海)が長刀(しかも木製)の姫にマジで結婚を挑み 腰元たちに『大人げない』とココロの中であきれ果てられた上 姫に見事にこてんぱんにされる様はなかなかでありました(≧m≦*) 今回は長丁場の菊畑の段を燕三さんの三味線で堪能でき 大・大・満足♪ 正真正銘『夢心地』で十数分程夢の中を漂わせて頂きましたw <;(_ _)> │<< 前日へ │翌日へ >> │一覧 │ 一番上に戻る │ |
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