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東京都内で、地域として繁栄のピークが過ぎたエリアを歩いていると、会社保有のビルで、低層階
が事務所、高層階がオーナーの住居、(プラス中層階をマンションとして貸していることもある)というビルを多く見つけることが出来ます。 そんなビルが多く集まるエリアは、過去に整備された公共交通機関や道路も充実し、ビジネスをやる上では好条件であるにもかかわらず、往々にして活気がないようなイメージがあります。 想像するに、それぞれのビルや会社個別でみると、事業規模も(たとえばスタートアップのベンチャー企業などと比べると)十分にあり、ビジネスからもまずまずのストック収入が期待でき、不動産収益もあり、といった会社も多いでしょうし、経営者の所得や資産価値もベンチャー企業をしのぐものがあったりするのだと思います。 事業が安定し、ある程度の規模に達したところで不動産を取得し、経営及び経営者の生活の安定化を図るというのは、資産形成の考え方には合致しています。 ただ、PPM理論が主張するように、「金のなる木」象限のビジネスだけでは、長い期間をかけて企業価値は徐々に凋落していくことになります。 やはり、あたらしい領域、事業への挑戦、自己革新を行っていくところに企業の活気が生まれ、次の時代の企業価値を創造することにつながっていくのだと思います。 かつてローマ帝国がブリテン島に城壁を築き、中国の中央王朝が万里の長城を築いたように、事業のポートフォリオを安定化させることに力をかけすぎると、それは自分の会社の成長の限界を自分で定めているのかもしれません。 とはいえやはり、購入資金の返済を終えた自社ビルをあらたに担保に入れて借り入れを起こし、新規事業に資金を投入する、というのは持てるものとしてはやりづらいと思います。持たざるものであるベンチャー企業が、持たざる弱みを強みに変え、新たなチャレンジを行い、新たな価値を生み出すことになるのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.22 23:31:38
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