アーノルド・ローベルこの人、アーノルド・ローベルの絵本に、自分がどれだけ勇気づけられたかわからない。別に冒険したり格闘したり…みたいな話じゃ全然なくて、日常に転がってるくだらないことをオモシロおかしく描いているだけなんだけど、読後に残るメッセージはとても力強く、真実だなって思う。 彼はいつもこんな風に言ってくれる。「人の価値観はその人自身が決めるもので、傍からとやかく、ましてやこうしろあぁしろと指図されるもんではない」と。いや、もちろん気がするだけで、実際に言ってるワケじゃないんだけど。 でもたぶん、耳を澄ますとしっかりと聞こえる。自分の居場所をすっかりキレイにされて、激怒して家出した「どろんここぶた」のように、あなたがいいと感じることはたとえ人と違っていても唯一無二絶対なのだと。そこを冒されたら怒っていいのだと。 そしてその真実に子供たちは真っ先に気づいていて、だからこそ彼の絵本はこれだけ長い間みんなに読まれ続けているんだと思う。彼は、大人たちから規制をうける子供たちを勇気づけてくれる信頼できる大人であり、子供たちみんなの代弁者なのだ。 1933年5月22日誕生、1987年12月4日死去。享年54歳 「ガマくんとカエルくん」シリーズ 文化出版局 各998円 訳:三木卓 右から「ふたりはいつも」「ふたりはきょうも」「ふたりはいっしょ」「ふたりはともだち」 「どろんここぶた」文化出版局 998円 訳:岸田襟子 「ローベルおじさんのどうぶつものがたり」 「なかなおり」童話社 1418円 欲しい本(絶版) 「ABCのおかいもの」偕成社 1470円 「わたしの庭のバラの花」セーラー出版 訳:松井るり子 1680円 奥さんアニタ・ローベルとの共著。 「りすのスージー」大日本図書 作:M・ヤング 訳:光吉郁子 968円 「こぶたくん」「しりたがりやのこぶたくん」 「ベアベアくんのいそがしいあさ」「ベアベアくんのおかいもの」 ジャンル別一覧
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