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分太郎の映画日記

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2007.04.30
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カテゴリ:日本映画(2007)
 ご存じ人気マンガ・アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の実写映画化。
 ワーナーマイカル・シネマズ板橋にて公開初日(2007/4/28)に鑑賞。

 『ゲゲゲの鬼太郎』 評価:☆☆☆☆(かなり おまけして)

 「週刊少年マガジン」に水木しげるのマンガの連載が始まったのは1965年だから、今から40年以上も前のことになる(連載当初は『墓場の鬼太郎』というタイトル)。鬼太郎そのものは、1954年の紙芝居にまで遡れるらしいので、初登場してから優に50年以上が経過している。
 以来、現在放映中のものを含め過去5回TVアニメ化され、実写ドラマも2回制作されている(1985年のフジテレビ版でねずみ男を演じたのは、今回の映画にも出演している竹中直人だ)。
 ちなみに私は、第1シーズン(白黒)と第2シーズン(カラー)のアニメの洗礼を受けた世代だ(前者は記憶に残るか残らないかではあるが)。もっとも第3~第5シーズンは未見。

 背が高くてイケメンの鬼太郎を認めるか否かという、ある意味で抜本的な問題はさておき、何より嬉しいのは、目玉おやじの声を、最初のアニメ以来ずっと演じてきた田の中勇が、本作でも声をあてていることだ。この一点だけでも、鬼太郎アニメに夢中になった人は、映画に行く価値があるであろう。
 御年75歳。いつまでも変わらないその声には、素直に頭が下がる。TVアニメ化は、約10年ごとに作られているようだから、次のシーズンもというのは、さすがに難しいか。

 それにしても豪華な役者陣だ。

 なかでも、子なき爺、砂かけ婆、ねずみ男のレギュラーメンバーはイメージそっくりで、これも本作のポイントが高いところだろう。

 大泉洋が演じるねずみ男が、トラブルの発端になるのはお約束通りだし、とくに「ビビビのねずみ男です」と原作通りに自己紹介するシーンには笑わせてもらった。

 レギュラー妖怪の中では唯一、田中麗奈の演じる猫娘が可愛いすぎて、原作のイメージとは異なるが、麗奈ファンの私としてはオールOKかな。
 イケメンの鬼太郎と釣り合いはとれているし、一途に彼が好きという気持ちを、目線その他で表現しているあたりも、演技派の面目躍如。もっと出番を増やして欲しかった気はするが……。
 昨年の『暗いところで待ち合わせ』で名演技を披露した後に、こういう作品が公開されるあたりが、田中麗奈の田中麗奈たる所以だろう。そういう姿勢は応援したい。

 それで、肝心のウエンツ瑛士の演じる鬼太郎だが、これはこれで新たな鬼太郎像を作りだしていたようで、猫娘と身長の差がありすぎる点を除けば、個人的には悪くないと思った。
 髪の毛針を飛ばした後に劇場で起こった“笑い”は、ウエンツが演じていたことが大きいだろうし。
 猫娘の気持ちに気付けよというのはあるが、それは脚本・演出の問題か。

 井上真央はできれば妖怪として出演してほしかったかな。
 (私にとって)久しぶりの利重剛(井上の父親役)は、さすがに老けましたね。

 鬼太郎最大のピンチと銘打ちながら、話の展開はこじんまりとしており、肝心のクライマックスの盛り上がりも欠けているし(そこが名作・三池版『妖怪大戦争』との一番の違いか)、また鬼太郎が事件の解決にはあまり役立っていない感じもあり、ストーリー展開・脚本はいま一つ。
 細かい点では、(ちょっとネタバレになるが)父親の窃盗の罪は消えていないはずなのに、あのラストはちょっとどうかと思う。
 ただ、各妖怪をお約束の通りに登場させて使うあたりの(脚本家or監督の)手腕は、なかなか見事だった。

 大きな問題と思ったのは、鬼太郎たちや他の妖怪が住むという「ゲゲゲの森」の存在。
 この設定はちょっといただけないと思う。妖怪は人間とは別世界にいる・暮らしていることになってしまうからだ。
 もともと『ゲゲゲの鬼太郎』は、「人間と妖怪との共存」が大きなテーマなのだと思うし、妖怪がいるからこそ人間の幸せがあり、また「妖怪を親しい地球の仲間と捉えた」(by荒俣宏)という視点が台無しになってしまっているように感じる。
 確かに現代社会は妖怪の出現する余地はなくなってきているだろう。だからこそ、鬼太郎の世界では、何とかその共存を貫いてほしいと願うのだが、いかがだろうか。
(記憶が定かではないが、少なくとも以前のTVアニメにはなかったように思うのだが……)
 もっとも、マンガでも1986年連載開始の『新編ゲゲゲの鬼太郎』から登場するようだから、映画製作者を責めるべき問題ではないかもしれないが。

 映画の場面として気に入ったのは、エンドクレジットで流れる、妖怪たちがみんなで踊るシーン。主題歌に「夜は墓場で運動会」とあるように、妖怪たちが集まってワイワイ騒いでいるシーンは、本当に楽しい。
 まぁ途中にも、猫娘を始めとして「墓の下倶楽部」(酒場というかディスコ)で踊るシーンはあるが、こちらは主人公が暗く塞ぎこんでいるからね。
 この妖怪たちが集団で騒ぐシーンをクライマックスに導入できれば良かったと思う。
 裁判のシーンは、会場が小さくて、登場妖怪が少なすぎた。もっとCGを使って“大”法廷にできれば良かったのだが、それには予算と時間が足りなかったか。

 肝心の話自体はあまりお薦めな感じではないが、あれこれと楽しめる要素がさまざまに詰め込まれているので、そのあたりをおまけして評価は☆四つ。
 1800円の投資とすると少し考え込むが、割引で見られるようであれば、見ても悪くない作品だとは思う。

ゲゲゲの鬼太郎

【製作年】2007年、日本
【配給】松竹
【監督】本木克英
【原作・題字】水木しげる
【脚本】羽原大介、本木克英
【撮影】佐々木原保志(JSC)
【音楽】中野雄太、TUCKER
【出演】ウエンツ瑛士(鬼太郎)、井上真央(三浦実花)、田中麗奈(猫娘)、大泉洋(ねずみ男)、田の中勇(目玉おやじ:声)、間寛平(子なき爺)、室井滋(砂かけ婆)、YOU(ろくろ首)、小雪(天狐)、中村獅子堂(大天狗裁判長)、谷啓(モノワスレ)、西田敏行(輪入道)、橋本さとし(空狐)、利重剛(三浦晴彦)、内田流果(三浦健太)、竹中直人(そば屋主人)、モト冬樹(教師) ほか

公式サイト
http://www.gegege.jp/





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最終更新日  2007.05.01 15:38:20
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