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おこしやす福井

おこしやす福井

きずき

東洋ではそういう意味の科学ではなくて、自然の原理とはいったい何かと考え、それに人生が調和するということで、初めて安心と生活の秩序が保たれるという考え方であった。そのために終始東洋では自然科学的原理さえも、陰陽五行だとか、あるいは陰陽調和だとかいうことばで表現した。しかしそのいっていることのもとは、結局、自然を分析し、よく理解して、その自然のルールを征服するのではなくて、いかに人生に利用するかということであった。東洋では利用調和といっているけれども、西洋ではそれを征服という。征服と調和とは、全然発想のもとが違う。征服しようとするときは、勝敗がある。勝つか敗けるかである。したがって人間が敗けた例のほうが多い。しかし調和のほうは、その中には不調和があっても、納品、自然のルールを破らないで、その中で人間生活の安定とか安らぎを求めようという気持がある。むしろ東洋的な自然観というもののほうが、人間生活をしあわせにした場合が少なくないような感じがする。




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