ちまたにあふれるWeb 2.0。
Web関連業界全体の流れを指し示したものとしては、それなりに正しいと思うけれど、それは果たしてユーザーにとってどうなんだろう。
情報と情報をつなぎ合わせて新しい情報を追加していくということが、実は相当難しいスキルのような気がするのです。一方で、それをユーザーの無自覚的な振る舞いによって自動的になされるとすると、それも何かイヤだなという気もするのです。そうしたスキルや覚悟を持っている人が「人間 2.0」なのでしょう。
しかし、そんな「人間2.0」ってなかなかいないような気もするのです。たとえば、誰でも自由に更新できるwikiがあっても、それを更新するだけの度胸と知識のある人間がどれほどいるだろう。いや、知の蓄積という意味では、2%でもそれができる人がいれば、成立するんだろう。でも、残りの98%の人に「参加している」感はあるだろうか。
コミュニティーを構築するにあたって、Web 2.0というのはすこぶる難しい。Web 2.0的なものって、そこに集まる人の居場所感とか、情報提供主の個性みたいなものが見えにくいんだよね。
たとえば、旧来型のコミュニケーションといえば、対話であり、そこには特定の相手と時間的な流れというのがある。みんなで知恵を持ち寄ろうというコミュニケーション方法(Wikiとか)だと、そのへんがあいまい、ぼんやりなんだよね。
考えてみればこんなこと言ってるオレ、相当おっさん臭い。ネット黎明期に「ネットは顔が見えない」とか批判してる人がいたけど、おれはいま、まさに「Web 2.0は顔が見えない」って批判してるじゃないか。
いや、おっさん臭いことは認めよう。そこが言いたいことのような気もする。おっさんとして。
Web 1.0だと、ネットに載った情報には「顔」があって、その顔をみて、その情報の確度とか味わいと楽しんでいた気がするのです。オレとしては「らくらくホン」ならぬ「らくらくウェブ」が欲しいってことなんです。
人間 2.0でなくても、「情報」の顔が見えるようなWeb 2.0をつくってみたいものです。