時々 書いた物を『ご拝読下さい』と、連絡してくる御仁がいる。ご拝読は、相手の行為・行動に対する丁寧語ではあるのだが、自分の書いた物をご拝読と言われると、伏し拝んで読まねばならないのかと呆れてしまう。ご披見 文章を開いて見てやってくださいが相応しいと思うのだが 一向に改まる気配が無い 四字熟語で言う慇懃無礼が近い。
『役不足』もよく誤用される言葉だと思う 『とても私には務まるものではない 役不足です』と言った場合、役者として不足の意味では使わない。役不足は 其の役は軽きに過ぎて失礼であろう 尊大に構える時に使う言葉 役不足ではなく『力不足でお役に立てない』が 正しいのだろう
『流れに掉さす』の誤用に付いては 以前本サイトに載せたが、世の流れに竿を使って逆らう ある種のレジスタンスの雰囲気を持ちそう云うイメージで使われる事が多い様に思うが、正しくは流れに従って障害物を除ける 舟のスピードアップを図る事だから 全く逆の使い方
『情けは人の為ならず』も 情を掛ける事は相手甘やかし為にならぬという意味で使われる事が多いが、本来の意味は、情けを掛ければ巡り巡って自分や身内に果報が戻ってくる事を指す。 四字熟語で言うなら 『因果応報』が近い
誤用とは判っていても 社会が長い時間を掛けて其の使用を普遍的に普及させると正しくなる言葉がある。 端的な例として『ありがとう』漢字表記 有難う 『有難し』が原義 有難しは、滅多に無い 例が少ない 珍しい と云う意味 他に 尊い 勿体ない 期しがたいの意味もある。最もポピュラーな謝意を伝える言葉 ありがとう も厳密には誤用という事になるのだろう。 多分明治時代から使われだしたのではと柳居子は推測している。