「思考と直覚」人間の霊魂を思考/時間概念を観想37/宗教の時間観15(七百三)
「思考と直覚」人間の霊魂を思考/時間概念を観想37/宗教の時間観15(七百三) アウグスティヌスの時間観とは其の学識経過から見ても、当然にプラトン哲学の影響下にはありますが、彼は其れを神学的な枠組みのなかで捉え直します。殊(こと)時間論に関しての疑問、神は天地創造以前には何をしていたのかという疑問に対し、アウグスティヌスは、時間自体は天地創造とともに神により創造されたものであり、天地創造「以前」という捉え方自体が誤謬に満ちていると答えています。即ち「神」世界創造の意思を持たなかった場があったということです。此の場は「有」であり神以外には触れ得ない無限或は瞬間や永遠を問えないものであり、其のこと故に「神」と崇められます。更に、敢(あえ)て答えるのならば、天地創造以前は、世界は神以外は無の状態であり、神は天地創造(the Creatio)以前には何ものをも創造しなかったとなり、一般的には時間が存在しないところで、「その間(時無きところにタイムを問う)」、即ち、時間が在るとすれば、時間的存在無きところで何をしていたかという問いは愚問となります。神は時間を創造する、神の世界には人間の観想する時間は無い。時間は、我々人間の世界に創られた受動的感性とし人類に賦与された特権なのです。cap-hiroのプロフィール哲学・思想 ブログランキングへ