Bさん、Aです。
終身雇用制と年功序列型給料表制度の撤廃についての問題提起ありがと
うございます。草創期、成長期、安定期、衰退期のライフサイクルでの
説明、大変分かり易いですね。
まずは終身雇用制と年功序列型給料表制度のメリットとデメリットにつ
いて意見させて頂きたいと思います。
○メリット
・将来設計などがしやすく、安心して仕事に集中できる。
・権力闘争による左遷人事が行われたとしても、生首は切られないので
生活までは脅かされない。
・年齢でなく、実績で評価することになると、恣意的な人事を行う余地
が増す。
・職業としての魅力が高まり、優秀な人材が集まる。
○デメリット
・努力や成果にかかわらず給与が上がるため、向上心が失われる。
・職階以外に、年齢による細かいヒエラルキーが出来、風通しが悪くなる
・年上ほど給与が上がるという構造が故に、年長者ほど仕事ができると
いう体裁を整えようという心理が働く。その結果、年長者のアドバン
テージを確保するために、前例踏襲主義となる。同じ理由で、新しいこ
とに挑戦しようとする試みは徹底的に叩かれる。
・ 職場の職員とは一生付き合うことになるため、仕事の中味よ
り人間関係が重視される。
・ 管理職として登用する候補が限られるため、能力や資質に欠
ける職員が管理職になることになる。
・ 職員を辞めさせることが出来ないため、不要になった業務を
止めにくくなったり、新規採用を絞らなければならなくなったりし、機
能不全に陥る。
デメリットとメリットは以上です。
○現状認識
次に現状認識についてコメントさせて頂きます。
・「安定期に実質の伴わない肩書きを増やしていく」ということに関し
てですが、これに強く同意します。そして無駄なポストの設置に大きな
問題意識を感じています。うちの役所では「ポストに就けなければいけ
ない人の数に応じてポストが作られる」とまことしやかにいわれていま
すが、多分事実だと思います。組織の半分以上に肩書きがあるような部
署もあり、課長、課長補佐、係長と来て係員が2人、という部署を経験
しました。こうなるとヒラが2人に対して役職が3人です。この頭でっ
かちの組織ときたら・・・根回しや決裁に時間がかかってしょうがあり
ません。役職3人が一緒に話を聞いてくれたらいいのですが、課
長補佐なんて、係長に説明しているのを聞いていないふりをして、係長
とのやり取りがすんでから、もう一度頭から説明をさせるんです。そう
やって係長と課長補佐のポストを明確化して、権威を維持しようとして
いるんですね。課長補佐なんてやることがないもんだから、いろいろ不
要な宿題を出したり、起案のてにをはや修正を熱心にやったりするの
で、相手をするのに大変な労力を費やします。(この点、武雄市の樋渡
市長なんて素晴らしいです。市長と副市長2人の3人の席を
同じ部屋に置いて、3人に同時に話ができるようにされていま
す。)不要なポストは無用な仕事や指示、調整の必要を生み、組織の意
思決定速度を低下させます。それだけでなく、閑な管理職の箸の上げ下
げまでに及ぶ細かい指示はヒラ職員にとって無用な負担になるととも
に、自立心や責任感を低下させます。高年齢層のモチベーションを維持
するためにポストを増設している訳ですが、若手のモチベーションは低
下します。
・ 次に「時代や組織のライフサイクルによって、理想の組織像
は変遷する」というご意見についてですが、これにも強く共感します。
今の自治体組織はずいぶん前に理想の組織像からの乖離が始まり、その
ギャップはかなり大きくなっていると思います。職員を辞めされられな
いために、人口構成が崩れ、むりやりポストを作り、漕ぐ方の数は少な
くなる上船頭ばかりが増え、あっちに漕いだりこっちに漕いだり無駄ば
かりが増えています。終身雇用制と年功序列型給料表制度を無理矢理続
けていることの歪みだと思います。
最終更新日
2008年11月18日 01時02分25秒