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加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

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January 31, 2016
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 前回のブログでご紹介した、日本ヴェルディ協会の主催による、指揮者アンドレア・バッティストーニがヴェルディ・オペラと「イル・トロヴァトーレ」の魅力を語る講演会、本日、無事終了いたしました。およそ230名のお客様のご来場をいただきました。ありがとうございます。

 前半はヴェルディのオペラ全般、後半は、来月彼が二期会で振る「イル・トロヴァトーレ」の話でしたが、昨年の「リゴレット」に先立っての講演同様、新鮮な発見の多い講演会でした。
 
 たとえば、ヴェルディが同時代の、イタリアに限らずさまざまな国の要素を吸収していること(シューベルトやベートーヴェンも)。
 よく言われるヴェルディ最晩年のオペラへのワーグナーの影響が、ボーイト経由であること。(ボーイトの「メフィストーフェレ」が、「オテッロ」に大きな影響を与えたというのは興味深くまた納得できる指摘でした)
 「イル・トロヴァトーレ」には、アズチェーナの語りなどに、フランス・オペラの影響が見られること。
  また、客席からの、「本作の解釈でどれが一番気に入っているか」との質問に対して、「決定的な解釈には残念ながら出会っていない。ドイツ的な演奏は後期のヴェルディ作品を通して解釈するので重くなりがちで、逆にその前の時代の様式に応じた解釈もちょっと違うと感じる」と答えたこと。
  
 などは、ヴェルディ・ファンであっても新鮮に聞くことができたのではないかと思います。
 
 「イル・トロヴァトーレ」について、バッティストーニは、この作品が初演で大変成功し、その後も成功を続けているのは、伝統的な形式に沿っていたことが受け入れられやすかったのではないかと分析した上で、革新的な作品である「リゴレット」の後だから、伝統的な枠組みにちょっと戻ってみたのではないかと語っていて、これも納得ができる推論でした。
 
 音楽への愛と情熱あふれるバッティストーニの語りは、いつも始まったらなかなか止まらず、とくに前半部のヴェルディオペラ全般の解説は、およそ半時間にわたって壮大なスケールでヴェルディオペラの流れを細部にわたって解説し、聞くだけでヴェルディに通暁してしまったと錯覚?してしまうような説得力でした。
 
 本講演会のもようは、来月発売の「ハンナ」「音楽の友」誌でもレポートされる予定です。 

 講演会後はすぐ「イル・トロヴァトーレ」のリハーサルに向かったマエストロ。
 来月の本番が楽しみです。
 
 二期会「イル・トロヴァトーレ」の公演情報はこちらでごらんください。
 





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最終更新日  January 31, 2016 11:41:52 PM


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