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お友達の「ゆかっぱんさん」が某コミュニティのご自身の日記の中で、「とっても凄い映像」を紹介していました。
タイトルに「Battle at Kruger」とあったので、恐らく撮影された場所は「南アフリカ共和国」のクルーガー国立公園だと思います。 このクルーガー国立公園は南アフリカでは最も多くの野生動物が生息していると言われ、その広さは日本の四国くらいの大きさがあります。 ご紹介する映像はサファリの際に撮影されたものと思われ、少々長い映像ですがどうぞ最後までご覧ください、Battle at Kruger 普段私達が目にする「ドキュメンタリーフィルム」では、スリリングな展開に見せる為短いカットを幾つか繋げるといった編集作業を施し、効果音やBGMを効果的に使いドラマチックに仕上げていますが、この映像は実際に撮影者(観光客)の目の前で起こった「リアル映像」です。 人間が作り上げたドキュメンタリー映像を見慣れてしまっている私達には淡々としている映像に見えてしまうかもしれませんが、実際のサファリツアーでこの様な「想像を絶する予想外な」シチュエーションに出くわす事は、非常に稀です。 バッファローはとても気性が荒く、彼らが本気で怒るとライオンでも勝ち目がないらしいです。 ライオンも余程の事が無い限り(例えば赤ちゃんライオンを連れている時などの様な「戦わなくてはいけない状況」でない限り)バッファロー(特に群れを形成しているバッファロー)をハンティングのターゲットにはしないと、サファリガイドの人が言っていました。 特にロンリーバッファロー(群れから離れた一匹狼の老バッファロー)は、気性が激しく危険なんだそうです。 バッファローはオスでいうと体重が500キロから大きな物は1トン近くにもなり、ライオンが群れでハンティングを行ったとしてもかなり苦戦するそうです。 野生の肉食動物は、怪我をするリスクをおかしてまで「餌のために」戦いを挑む事はありません。 野生動物が怪我をするという事は死を意味するからです。 ライオンがバッファロー(ましてはこのような大きな群れ)を襲うとすれば、この映像の様に子供のバッファローをターゲットにします。 ライオン達も、まさか親達が子供を「奪還」しに来るとは思っていなかったようですね。 クロコダイルまでもが出て来た時には、もうダメかと思いハラハラしてしまいました。 ****** ではここで、私がお気に入りの「とっておき映像」をご紹介します。 まずはこちらをご覧ください、「Predator Cuddles Its Prey」 一頭のレオパードがバブーンを仕留めましたが、そのバブーンの背中には幼い赤ちゃんがしがみついていました。 赤ちゃんの存在に気付いたそのレオパードは、まるで我が子の様にその赤ちゃんの側に寄り添ったのです。 ハイエナからその赤ちゃんを守る為に、せっかく仕留めた獲物を放棄して赤ちゃんを木の上に避難させています。 赤ちゃんの命を救ったのが「母親を殺したレオパード」だなんて何とも皮肉な話ですが、母性本能というのは不思議ですね。 この赤ちゃんバブーンの行く末が非常に気になります。。。 今頃はどうしているのかな、健やかに育ってくれている事を願います。 でも、こうした「種を越えた母性愛」・・・というのは、決して珍しい事ではないんです。 オーウェンという名の子供のカバとムゼー(スワヒリ語で長老、賢い老人の意)という名のゾウ亀の間に友情が芽生えたという実話もありますし、数年前にちょっと話題になった「メスライオンとオリックスの親子」の例もあります。 オリックスとは、角が長いレイヨウ(ウシ科の草食動物)の仲間です。 **雌ライオンとオリックス(ウシ科の草食動物)の野生の掟を破った親子** 昨年末 ケニアの自然保護区で雌ライオン(ラーセン 5,6歳)と 産まれたばかりの雄のオリックス(サイモン)の「親子」が目撃された。 親(ラーセン)は「子(サイモン)」を連れ去ろうとしたチーターを追い払った。 1/6 ラーセンが水を飲んでいる隙に雄ライオンがサイモンをさらい、食べた。 一緒にいた10日間、「親」はひたすら「子」を守り、何も口にしなかった。 別れの後、数日は起きあがらず 自然学者の目には悲しんでいるように見えた。 2頭目のオリックスを迎えたのは2月中旬。 (今度の子は弱り 獣医師に引き離され動物孤児院に移送された。) 何故 ライオンがオリックスと親子になろうとしたかはわからない。 ただこのライオンは昨年 2頭の子を失い、群れからはぐれ、孤独にくらしていたという。 (以上、2002年3月の朝日新聞1面より) この「ラーセン」というメスライオンが2度目に保護したオリックスの子供は、現在も動物孤児院(ナイロビ国立公園に隣接している施設)で暮らしているそうです。 この感動的な種を越えた親子の話は瞬く間に世界で話題になり、そっと寄り添うこの親子の姿は切手のデザイン(ケニア)にもなりました。 このメスライオンは合計5頭の子供をアダプトした後、忽然と姿を消したそうです。 朝日新聞ではこのメスライオンを「ラーセン」という名前で掲載していますが、実際に現地で呼ばれていた名前は「Kamuniak」と言います。 この「Kamuniak」の行動は表立っては「美談」として語られていますがその動機は今なお多くの謎に包まれていると共に、専門家の間ではこういった「野生動物達の異変」を危惧する声もあるといいます。 確かに野生動物達の異変や異常行動は単に美談だけで終らせてはいけないし、彼らの「SOS」としてもっともっと追究する必要があると思います。 しかし補食する側とされる側、「野生の本能や習性」だけでは説明の付かない出来事もあると思います。 動物にだってちゃんと心があり、悲しみや怒りだけでなく、喜びや敬意、孤独といった複雑な感情も持ち合わせています。 密猟によって殺されたアフリカ象(象牙だけを採って死体は無惨に捨て置かれるのです)の死を悼み、仲間達がその亡骸を取り囲み木の枝や草などで必死に隠そうとしたそうです。 レンジャーによって発見されたその亡骸には、密猟者によって打ち込まれた弾丸の傷跡が無数にあり、その傷の幾つかには泥が塗り付けられていたそうです。 恐らく仲間の象が傷口に泥を塗り付けたのだと思われ、彼らが何の為にこのような行動をとったのかは謎ですが、瀕死の重傷を負った仲間の傷を必死で塞ごうとしたのかもしれません。 息絶えてしまった亡骸を枝や草で隠そうとしたのは、弔いの意味があったのかもしれません。 サファリツアーに行くと目の前に広がる雄大な自然と動物園では見る事の出来ない生き生きとした動物達の姿を目の当たりにし、そのあまりの美しさに感動します。 生きるか死ぬか常にぎりぎりの極限状態なのに「こんなに美しい野生動物達」、それに比べてなんて人間は愚かでちっぽけなんだ・・・、と哲学者の様に遠い眼をして夕日に涙したり(←まるで星飛雄馬)、本当に人生観が変わります。 この様にサファリツアーでは観光客に大きな感動と衝撃をもたらしますが、その知られざる裏側では密猟者の増加や保護区を管轄するレンジャーと資金不足の問題、地元民(マサイなど)との野生動物の保護政策に対する考え方の相違(大型の肉食動物は彼らの家畜を襲う為、害獣とみなされています。野生動物ばかりが保護される一方で、住む土地を奪われ家畜を野生動物達に殺されている地元民の人達には保証が一切ないというのもその要因の一つになっています。)・・・・など大きな問題が山積しています。 これらの件に関しての詳細に触れるのはまたの機会にするとして、美しい野生動物を助ける為に(古くからその土地で生活している人達との関係も含め)より多くの現実を知る事も重要なんだな・・・と思いました。 沢山の人がサファリツアーに参加する事で、(私がそうであった様に)今まで知らなかった現実や気付かなかった事に眼を向けるきっかけになるならば、それは有益であると思いました。 人が何かをしようとする時、または今までの自分が知らない新しい世界を覗こうとするきっかけは、旅行であったりコンサートであったり、映画だったり友達との何気ない会話であったり・・・とても些細で身近な事だと思います。 そんな事をあれこれ考えていたら、私の中の「アフリカ恋しい病」がざわざわとざわめいてきてしまいました。 私の大好きな東アフリカのケニアは、これからがベストシーズンに突入(9月末~11月)します!! 人気blogランキングへ 私のメインのサイト 「猫のあくび」 は、幸四郎の沢山のムービーや写真、シンガポールの知られざる魅力、大好きなアフリカ旅行について紹介しています。 ケニアのロッジの様子や、サファリで出会った動物達を沢山のムービーでご覧になれます。 東アフリカに興味がある方は、必見です。 是非遊びに来てくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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