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百田尚樹「錨を上げよ」上下 読了… (ファッション)楽天ブログ 【ケータイで見る】 【ログイン】
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2012年02月06日 楽天プロフィール Add to Google XML

 百田尚樹「錨を上げよ」上下 読了 今日どんな本をよみましたか?(201499)」
[ 読書 ]    

百田尚樹「錨を上げよ」上下巻 読了しました。


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この小説、まずは量的なものに圧倒されます。
上下巻で1200ページ。
原稿用紙にして2400枚なんだとか。

最近は太い本は売れなんだそうですね。
私はあまのじゃくだから、分厚い本大好き。
「読むでぇ~」と力が入るのです。

そんな私でも初めて上下巻2冊そろえて持った時には
「すごい…」と驚きあきれました。

ストーリーは、簡単に言ってしまうと
大阪の下町に生まれた作田又三という男性の一代記。
一代記といっても、小説が終わった段階で
又三は40歳にもなっていませんが
その人生は山あり、谷あり、
ケンカあり、違法行為あり、
命の危険まで感じる波乱万丈ぶり。

そして又三は、同志社大学中退やテレビ制作に携わるなど
作者本人を投影した部分が多いようです。

そのせいか、一つ一つのエピソードは描写がリアルで
めっぽう面白いと思いました。
高校時代のケンカや
いくつかの恋愛、
バイクを飛ばしてのあてのない旅、
北海道でソ連の主張する領海に入り込んでのウニの密漁、
果てはタイでの大活劇…。

単独で見るとエピソードはすべて面白いのですが、
いかんせん長ぎる…

いくら刺激的で面白いものでも
ずーっとそれが続くと、刺激的でなくなってくるんです。
音楽でも激しいリズムばかりが続くと
耳が慣れてしまって単調に感じるように。

しかもすべての出来事がほぼ時系列に並べられているため
よけいに単調に感じられてしまいました。

場所や対象は変わってもだいたい
周囲と合わせることが出来ない又三が
●何かを頑張ってみるけれど、我慢しきれずケンカ
●恋愛するとのめり込み、手痛い失恋をしてしまう
●しかし肝が据わっていて、危機を乗り越えるのがうまい
 (その部分は、又三頑張れ!良くやった!と痛快)
の3つのパターンの繰り返しなのも単調。

もちろんそれは、人間は同じことを繰り返してしまうもの、という
真実の一面を描いてはいるのですけど、
私は読んでいる間中ずっと
「で、この船はどこにむかってるネン?
 それで錨はいつ上がるネン」とツッコミを入れていました。
(下巻最後に「ああ、やっと錨が上がった~」でした)

でも、長編の中にキラキラしたものがいっぱい
散らばっているのは事実。
余計なお世話なのはよーくわかっていますが
部分部分を切り取って( 高校編、大学編、密漁編くらいに)
小説にしてくれた方が
面白く読めたかもしれないなぁと思います。

私は百田尚樹が好きだけど、
この本に限っては「おもしろいよ!!」とは
言いきれないものがありました。

お勧め度は
★★★☆☆
です。

あ。
男性の目で読んだらもしかしたら面白いかも。

それから、この小説の時代背景は
ひどく懐かしかったです。
私は百田尚樹より年下ですが、
描かれている大阪の風景にうっすらと記憶があるので。
特に、最初の方で大阪の街に
傷痍軍人さんが座っている…という場面に
今までずっと忘れていた光景がブワっとよみがえりました。

私が幼稚園から小学校入学くらいまでのころ
JR大阪駅と阪神百貨店と阪急百貨店をむすぶ通路や歩道橋に
おじさんたちが空き缶を前に座っていた姿を。
その方たちは一様にどこか怪我を負っていて
(腕や脚がない)
子ども心に怖くて悲しかったものでした。
その方たちが傷痍軍人さんだと理解できたのは
もう少しあとのこと。
でもいつの間にかその姿が見えなくりました。
多分、大阪万博が開催された1970年ごろを
境にしているように思います。

そういう時代をよくご存じで、
学生運動吹き荒れる頃に学生だった方には
★★★★☆
です。

これまで読んだ百田尚樹作品の感想はこちら
(好きな順番に並べました)

「永遠の0」
「風の中のマリア」
「輝く夜」
(のちに「聖夜の贈り物」に改題されています)
「プリズム」



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最終更新日  2012年02月07日 19時16分37秒
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