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3代目ヒサシのうがった日記。

3代目ヒサシのうがった日記。

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February 6, 2005
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カテゴリ:祭り
『お燈祭り』です。

本来は一週間ほど前から「白いもの」しか口にしないそうです。
(おそらく、現在はそこまでやっているかたは皆無でしょうが・・)
「白いもの」のメニューは
白米・塩・豆腐・白湯・酒・大根の漬物・シラスなど・・
※ヒサシ家の裏ワザ的な「白いもの」は
 マシュマロ・ホワイトチョコ・牛乳・・などです(*´▽`*)

当日の朝、ふんどし姿で海に行き「禊ぎ」を行う方もいます。

これは「男の祭り」です
食事の用意や装束の着付けなどの一切について
女性が参加することが禁じられています
すべて男がします
(・・まぁ、一応そうなっています(^_^;))

祭りは夜の8時前頃から始まりますが
6時には「神倉山」という山に登り始めていなければいけません。
神倉山に登る前に「参加者(登り子)」は新宮市内の神社に挨拶に参るので
だいたい2時か3時頃から装束を着て準備が始まります。

山頂の夜は寒いので、白装束の中はカイロやらステテコやらで防寒します。
最近では発熱系素材が人気ですが・・
あまり化繊系の物はお勧めできません(燃える可能性があるので。。)
※当然、これらはすべて白色のものです

腹の荒縄は3重・5重・・というように奇数回巻きます。
そして「男結び」という結び方をします。
言葉通りの形に結びあがります。

   お燈祭り05-00

  ね? 立派でしょう?(笑)
  先が元気よく上を向いているところが、まさに『漢(おとこ)』の象徴!(爆


「松明」は、5枚の檜の板を組んだものです。
この一面、一面に名前や願い事を書きます
金運上昇とか恋愛成就とか・・四字熟語が一般的です
(これを祭りで燃やし煙となって神様に願いを聞いてもらう訳です。)

着付けが終わると、「白いもの」を食べて祭り気分を盛り上げていきます。

午後4時過ぎから市内の神社(まずは阿須賀神社)を目差して町に繰り出します。。

   お燈祭り05-01

町には、同じ格好をした登り子たちがゾロゾロと溢れてきます。。
そうして、手に持った松明を「コンッ!」と軽く叩き合わせて
 「頼むでぇ~!」と挨拶をしながら歩いていきます

この「頼むで」という挨拶は、
『お燈祭り』に参加する者すべてが一つの集団・仲間となり「みんなでこの祭りを楽しもう!」という気持ちの表れだと思います。
そういう意味の「頼む」なんだと思います。

そうして、阿須賀神社。。
    お燈祭り05-02
   
  祭りでの無事と、自分の願いをかけます。
    
お燈祭り05-04

 参道ですれ違う登り子は「頼むでぇ!」の掛け声を掛け合 同時に、松明をコンッ!と合わせます。

その後、速玉大社や神倉山の麓にある「尼寺跡」に御参りをして山に入ります

当然、酔っ払い(泥酔)も多いのでケンカもあります。
最近は昔ほど、派手でなくなりましたが・・
それでも、松明もっていますから・・ね。。
警察やら機動隊の方々が、町の要所要所に待機しています。

   お燈祭り05-05
   
   これは、神倉山の麓で待機中の方々。
 彼ら、絶対に笑いません。 無表情でピクリとも動きません。
 それに、デカイ!! 威圧感のオーラに圧倒されます。
物心ついた頃から、その姿を見ていましたので、 『機動隊ラブ!』 なヒサシなのでした。

・・・で、そういう方々に見守られながら山頂を目差します。
ここから約20分で山頂に到着します
この時点でだいたい、午後6時30分くらい。 

ここまでは、他のサイトでも結構詳しく載ってます。
客観的に祭りを眺めることができますから
でも、この山を登り始めた頃から、だんだん雰囲気が盛り上がり始めます。

538段(だったかな?)の不規則で急な石段を登り始めます。
初めて登る方は、まずこの時点で緊張するようです。
地元の人間は幼稚園の頃から遊びに登ってますので、なんとも思いません・・

「ワッショイ」だか「ワッセ」だか・・の掛け声が何処からともなく沸き上がります。
そうすると、また何処からともなくその掛け声に応える声が聞こえます・・
これが、どんどん拡がって登り子全員の掛け声となります・・

途中の「中の地蔵堂」という御地蔵さんと「火神社」神様が祭られている広場で石段が一旦途切れます。
ここで休憩する方々も多いです(約10分ほどで到着します。)

ここから、また10分かけて山頂の神社まで登ります。

もう、あたりは真っ暗です。

門のある鳥居が見えてきます。
この鳥居をくぐれば、神倉神社の境内です。
鳥居が近付くにつれ、暗闇の中、緊張と興奮が混じったようないような異様な空気に包まれてきます。
この鳥居前に、テレビカメラやらカメラマンが大勢待機しています。
大勢いるのでしょうが、息を殺しているのでしょうか・・それとも緊張しているのでしょうか・・
気配は感じるのですが、誰も動きません
既にあたりは真っ暗で何も見えません、でも視線は感じます

鳥居をくぐると・・すでに沢山の登り子たちが座っています。
まずは神倉神社に挨拶にいきます。
今年は、人数が多く「2200人」の参加者だったそうです。
この2200人が、100m×20m程のスペースでワイワイやる訳です。

暗黙のルールとして、門に近い場所は酔っ払いや血気盛んな連中が・・
反対側の奥にある神社の周辺には、子連れが座るようになっています

門周辺では、恒例のケンカが始まるのですが
年々規制が厳しくなっていて派手なの減りました。

僕も、友人とその子供達と一緒に登ったので、神社の近くに座りました。

この時点でPm7:00ごろ・・

今から、御神火が来るまでひたすら待ちます。。

    お燈祭り05-06

当日の新宮は、お昼は暖かかったのですが、陽も落ち山頂ともなれば
やはり冷えます。。  風も冷たい・・

それでも、ひたすら我慢、我慢で寒さに耐えるのです。。



もうそろそろ限界かな・・・・と、思った頃・・

とうとう

御神火が神倉神社の社内で起こされます

   お燈祭り05-03

 この『火』が登場した瞬間、山頂は
   ヴぉぉぉ~っ!!  という唸り声とも、叫び声とも言えるような『声』が響きます。
 寒さに震えて、「火」に餓えてますし・・
  何よりも、全員がこの「火」を目的に待ち続けていますから・・

 火は用意している『大松明』に移し中の地蔵堂・火神社」まで一度降ります
 御神火の点いた大松明が登り子の間を縫うように下に向かう時・・
 この「火」を奪おうと、山門近くの連中たちが騒ぎます。
 
 「中の地蔵堂・火神社」に火が降りてくると

 そこには登り子の『別働隊』が待ち構えています
 この方々も火に飢えた餓鬼なのです(笑)
大松明の火を『別働隊』に分け与えると・・
 彼らは、山頂で火を待ち構えている約2000人の登り子に
 火を届けるために再び駆け登っていくのです

山頂には・・
大勢の、火に餓えた血気盛んな登り子が待ち構えていますので・・
火を運んできた別働隊が、山門をくぐった瞬間・・・
彼らは、壮絶な・・集団タイマツ攻撃を受けるわけです
そんな・・
別働隊の皆様の「勇気ある行動」があるからこそ
この祭は盛り上がり、成り立っているのです


・・・さて、山頂にもどります・・・


いよいよお待ちかねの「御神火」が登ってきました!

一つの御神火は、瞬時に2つ3つ・・と別れリレーされ
登り子の集団のもとにたどり着きます・・

   お燈祭り05-07

 このように、近くにいる者たちが自然とあつまり集団があちらこちらにできます。
そして、松明に火を点します。
 御互いを助け合いながら、皆に火がまわるよう協力し合います。

  お燈祭り05-08

 火の点いた松明は上にかかげます。
この時、火の粉が上から舞い落ち、装束がコゲたり燃えたりもします。
そんなときは、誰かがかならず「燃えてるぞ!」と声をかけてくれたり、火払ったりしてくれます。

   お燈祭り05-09

 この状態で、20分~30分待たされます(燻されます)。。


本当に、煙い・・大人になっても煙い・・当然、子供達は号泣しています(笑

   まぁ、誰もが通る道です

子供は3歳くらいから登る子もいます、親が登らせたいんです。
さらしをおんぶヒモのようにして、子供をくくりつけています(笑

僕も子供が男の子だったら、きっと連れています。
子供が男の子ばかりの友人が本当に羨ましいと思う瞬間です

  お燈祭り05-12

  ひたすら、待ちます・・・


そうして・・・

鳥居の門が閉められます・・

登り子は境内に閉じ込められるわけです・・

煙いし、熱いし・・もう堪らん!! という状況です

この状況が「御祓い」になるんだと思います。

門近くの連中たちは「はよ!出さんかぁ~!!」と怒ってます。。


とうとう・・門が開けられ・・登り子が飛び出します!

     お燈祭り02
     この写真は借り物です(笑)

  2000人いますからね、先頭は飛び出しても中はまだまだ煙いです。

  お燈祭り05-13

  奥にボンヤリ鳥居が見えてます。。

僕達のような「子連れ」は、ゆっくりと降ります。

 ゆっくり歩きながら「ワッショイ」か「ワッセ」のような掛け声が自然と口から出ます。

 この時も燃えた松明を持っていますので、回りに注意が必要です。

 手に持つ部分近くまで燃やせば、あとは消したり
 弱火にしたりしながら降ります。  

    お燈祭り05-14


 下山すると、そこにはたくさんのギャラリーが待っています。

自分の家族やら、恋人やらが降りてくるのを待っています。

京都から来た友人は、「待つ女性」の表情がとても素適だったと感動していました。

降りてくる男達はなんだか、少し誇らしげな顔つきで降りてきます。

この女と男の「表情」に感動したそうです。。


こうして・・

祭は終わります・・

    
    




 







    







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Last updated  January 27, 2012 09:33:36 PM
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