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クリスマス・イヴ前夜事件

クリスマス・イヴ前夜事件


これは、私にも不思議な事件で、信じるも信じないのもあなた次第です。



クリスマス付近に私はちょうど、4日間の休暇に入った。

もう、それは退屈で。

たいがい、4日間の休暇があると、イギリス各地に飛ぶクセがあったけど

なにせ、クリスマス。

店もお休み、どこに行っても、つまらない。

クリスマスは家族で過ごす。

それが外国。

なもんで、施設内で過ごすことに決めた。



それは、忘れもしないクリスマス・イヴの前夜だった。

夜、寝ていた。

すると、急に予兆も泣なく、気分が悪くなる。

胸が苦しくなる。

悪いものも食べた覚えもないし。

どうき、息切れ、あんな胸の痛みは今までないぐらい。

苦しい。寝てられない。

考えるのは、病院に行きたくない、ただそれだけ。

あまりにしんどいため、下に下りる。

私が住んでいたとこは屋根裏部屋だったから。

下に降りると、ナイト・スタッフを探す。

ようやく見つけて症状を必死に伝える。

声もままならない。

ナース(薬を管理するスタッフのこと)のところにいく。

「入居者から変な菌をもらったのよ」と薬をくれた。

外国の薬はきついからやだなって思いつつ、飲む。

吐いた・・・。思いっきり、薬を出した。

耐えられない痛み。

椅子に座って、何分かすると、よくなる。

「落ち着いたから、部屋で寝る」と伝えて、

上にあがる。



朝になると、昨日の事がうそみたいに

元気になる。

ステキなクリスマスを過ごした。



それからだった。

仕事が始まると、

ある入居者が見当たらない。

そう言えば、体調崩してたし、何かあったのかって思って、

スタッフに聞いた。

そう、彼女は亡くなっていたのだった。

しかも、私が苦しんだあの日に。

そう言えば、彼女の症状も、

胸の痛みで、はーっはーっ っと息を切らしながら

私に話してくれたっけ・・・。

え?同じ症状じゃない。

しかも亡くなったのは夜らしい…。

恐ろしい一致。

彼女は私に何かを伝えたかったのかな?

今では分かるはずもないんだけど。



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