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1914年(大正3年)9月1日、アメリカのシンシナティ動物園で最後のリョコウバトのマーサが死亡しました。
これにより、アメリカ・リョコウバトが絶滅しました。 アメリカ・リョコウバトは(以下、リョコウバト)は、北アメリカ大陸東岸に棲息していたハト目ハト科の渡り鳥です。 鳥類史上、最も多くの数がいたと言われています。 19世紀、食肉や飼料、羽毛の採取のために乱獲が行われ、数が激減していきました。 それでもまだ莫大な数がいたため、「絶滅するはずがない」と思われ、保護は真剣には検討されませんでした。 リョコウバトの肉は非常に美味であったと言われています。 そのため、銃や棒を使用して多くの人々が捕獲を行いました。 当時の裕福な階層に人には『ハト撃ち』は優雅なスポーツでした。 さらに、リョコウバトの捕獲を専門にするハンターにより、組織的で大規模な狩猟が行われました。 しかし、1890年代になると、その姿はほとんど見られなくなりました。 ようやく保護の必要性が認識され、保護の努力が行われましたが、すでに手遅れでした。 リョコウバトは、そのかつての個体数からは想像もできないほど繁殖力の弱い鳥類でした。 小さな集団では繁殖できず、しかも繁殖期が訪れるのは数年に一度で、一回の産卵数は一個だけでした。 そのため、激減した個体数を回復することは困難、不可能でした。 1906年(明治39年)、ハンターに撃ち落されたのが最後の野生の個種でした。 1910年(明治43年)8月、オハイオ州のシンシナティ動物園で飼育されていた『マーサ』が最後のリョコウバトとなりました。 『マーサ』はアメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンの妻マーサの名です。 『マーサ』は動物園で生まれ、檻の中で一生を過ごしました。 そして、『マーサ』は老衰のため死亡し、リョコウバトは絶滅しました。 『マーサ』の標本はスミソニアン博物館に収蔵されています。 現在の地球人類は60億人を超えるといわれています。 それだけの数の生物を絶滅させることは、大宇宙、大自然の力をもってすれば、『朝飯前』でしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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