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カテゴリ:愛読書
15.世界は村上春樹をどう読むか 世界各国で愛読され、3月にはフランツ・カフカ賞を受賞。今年のノーベル文学賞は逃がしたものの、世界が注目する作家・村上春樹。17カ国23人の翻訳家、作家、研究者が一堂に会した、日本人の知らなかった一面が浮かび上がる画期的なシンポジウムの全記録。 すごく興味深い本でした。 村上春樹さんと出会って早10年以上が経ちますが初めて「ノルウェイの森」を 読んだときの衝動は今でも忘れることができません。 その後村上さんの本は好んで読むようになりました。 人気作家であることは知っていましたが世界でこれだけの人に 愛されているということを知ったのはフランツ・カフカ賞を受賞して ノーベル賞に名前が挙がってから。 そんな世界で読まれている村上春樹の本を翻訳している人たちが 集まって開いたシンポジウムの模様を1冊にまとめてあるのですがとても 面白かったです。 例えば表紙の考察、内容とは関係のない日本作家が書いたものだと解るような 浮世絵や日の丸、芸者さんの姿などが描かれることがあるそうなんですね。 へぇ~と思いました。 自分自身、外国文学を読んでいてそういう国を象徴するものが表紙になってる本って たぶん見たことがないと思うんだけど。。。 やっぱり日本って特殊な文化を持ってると思われてるのかなあ。 それから翻訳の難しさの話。 短編2編を実際に翻訳してもらい感想を述べてもらうという試みがあるのですが 例えば日本語の漢字やひらがな、カタカナで表現されている部分。 そして擬音語や擬声語などを翻訳のときにどのようにしているかなど。 とても面白かったです。 そして日本人の翻訳家の方も外国文学を翻訳するときにいろいろ苦労があるのかなあと 思いました(でもその苦労を感じさせてしまうと翻訳失敗なんだそうです) そのほかにも海外の若い作家の方に村上さんが与えている影響など 新たな村上春樹を発見したような本当に楽しい1冊でした。 村上さんを好きな方にはとてもお勧めです。 これを読んだ後すぐに村上春樹の本に手を伸ばしたことは言うまでもありません♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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