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カテゴリ:愛読書
49.家族未満 アメリカ人女性が代理出産した高田延彦・向井亜紀夫妻の子供たち。出生届を受理しない品川区を相手に最高裁まで争うことになった家族の記録。母とは何か、家族とは何かを問いかける法廷ヒューマンドキュメント。 主な内容が裁判の記録なのでなかなか読み応えがありました。 この本が出版されたときはまだ最高裁の判決が出る前。 結局残念な結果になってしまったけれどこの裁判はとても意味のある ものだったと思います。 高田ご夫妻のお子さんが実子として認められない理由として 亜紀さんがお腹を痛めて子供を産んでいないということがあげられてます。 昭和30年代の判決で母親と認めるのはお腹で育てて出産した女性とされたんだそうです。 でもその時代ってそれこそ今みたいな生殖器医療など全く発達していない時代ですよね。 それを盾に出生届が認められないというのはやはりおかしいなと思いました。 DNA上は完璧に血がつながっている間違いなくお二人のお子さんなのに。。。 そしてお二人の子供として育てられることが一番の幸せであるはずなのに・・・。 代理出産については賛否両論あると思うのでここであえて明言は避けますが 今後の生殖器医療も含めてもっと話し合われるべき問題ですね。 これからますます代理出産で産まれる赤ちゃんは増えるはずです。 20代、30代で海外で出産したのでと届け出れば何の問題もなく受理されて 50歳以上だったり高田ご夫妻のように著名人で代理出産であることが 明らかだからという理由で出生届が受理されないというのはあまりにも お粗末だと思います。 法務省の方がいう「法律がないから認められない」「前例がないから認められない」 じゃあきちんと話し合って作ればいいじゃないですか。 向井さんも言っています。 「代理出産を認めてほしいわけじゃない。この子達が幸せに暮らせるようにしたい」のだと。 本当に法の整備がきちんとされますように・・・・。 追記 この本のレビューでも品川区を相手にと書かれていますが品川区が悪いわけではありません。 ただ高田ご夫妻が出生届を持って行ったのが品川区というだけです。 実際にはすぐに法務局の方が現れて、意見の押し問答や争っているのは法務省。 つまり国です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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