映画 「オペラ座の怪人」
去年のクリスマスの時期に公開されて、ずっと観たいと思っていたこの作品。けっきょく1週間前に1ドル50セントで観てきました。ミュージカル大好き、おまけに大御所アンドリュー・ロイド・ウェバーの代表作なのでかなり期待していたのですが、1ドル50セントの映画館でみてよかったです。日本でもかなり話題になっているようなので、ストーリーはご存知かと思いますが、オペラ座の若い新人女優、クリスティーヌ(エミー・ロッサム)彼女の幼馴染の青年、ラウル(パトリック・ウィルソン)そしてオペラ座の地下に潜む怪人(ジェラルド・バトラー)の三角関係のお話です。とにかく、クリスティーヌに対する怪人の想いは執念深くて、情熱的なのが伝わってきます。情熱的といっても、焚き火の炎のような感じではなく、一本のろうそくがじりじりと燃えている感じでした。私が思うに、もともと舞台で鑑賞されていたものを映画にする場合はかなりの工夫が必要とされます。しかし、この映画はあまり工夫されていなかったように思われます。オペラ座の怪人ってミュージカルがあまりに有名で、そしてあの豪華な舞台装置などもかなり有名なので、ちょっと難しかったというのもあるかもしれませんが、ミュージカル映画としての出来は「シカゴ」などのほうが優秀な気がしました。でも、色使いや音楽の使い方は本当にお見事でした。エミー・ロッサムの透き通った声も、ジェラルド・バトラーのハスキーな声もそしてオペラ座の怪人の歌も、一度聴いたら忘れられない魔力がある気がします。でも、曲はそのオペラ座の怪人の歌とマスカレード以外はどれも同じに聞こえてしまう私には感性がないのだろうか。(しかし、クリスティーヌが歌うThink of Meは印象に残っています。)このミュージカルが世界的に有名で大好きなひとが多いのは、やはり怪人のもの悲しさがひしひしと伝わってくるからだと思いました。映画自体はあまりお勧めできませんが、舞台をみる機会があったり、オペラが好きだったりする場合は注目してみるのもいいかもしれません。 エミー・ロッサムとジェラルド・バトラーがお見事。個人的には、やはり"Phantom of the Opera"と"Masquerade"がお気に入り。