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2011年03月18日
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日本の農地の所有形態には、江戸時代の昔から、地主 (ぢぬし)・自作農 (じさくのう)・小作人 (こさくにん)の区別がありました。

また、この区別も単純ではなく、自分の田畑を所有する自作農でも、他人の田畑を小作する場合もあり、自分所有の田畑の一部を小作させている農家 (耕作地主) もありました。

広い農地を所有する地主でも、その村に住んでいる 在村地主 もあれば、都会に住んで、年貢米(ねんぐまい)を取り立てるだけの地主・不在地主 もありました。

その年貢の取り分をめぐる地主小作人との争い、いわゆる “小作争議” が戦前から全国的に起こっていて、警察が介入する場合も多かったのです。自らは耕作せず、小作料を取り立てる地主を、小作人寄生地主 (きせいじぬし) と呼びました。

所有する資産を他人に貸して賃貸料を取る、という行為は、貸家の家賃や貸し金の利息と同じで、資本主義社会では広く行なわれていることですが、人口の半ばが農民だった戦前の日本では、富裕な地主と貧しい小作人の争いが全国的に起こっていました。

敗戦後、GHQ(連合国軍総司令部)最高司令官・マッカーサーは、寄生地主が日本の軍国主義に加担したと考えていました。

昭和20年(1945年)12月、GHQは、幣原内閣に農地改革の指令を発しました。これに対する対応を不満として、昭和21年(1946年)6月、再び吉田内閣に農地改革を徹底して行なうよう指示しました。

こうして、農地改革農地解放)は、昭和22年(1947年) から昭和25年(1950年)の3年間にわたって、地主が所有する農地を、日本政府がごく安い値で強制的に買い上げ、小作人に売り渡す、という方法で行なわれました。、


    農地被買収者国債
               地主に渡された農地被買収者国庫債券

地主に対する買取り代金支払いは、財閥解体の場合と同様に、10年間換金できない国債で行なわれ、その間のインフレによって、事実上ただ同然の買い上げになりました。

在村地主 には、北海道で4ヘクタール、北海道以外では1ヘクタール、の所有が認められましたが、不在地主 は全所有農地を買い上げられました。都会で暮らしていた 不在地主 が、急いで田舎に帰り、在村地主 になった人も多くいました。

農地改革によって、地主から小作人に渡った農地は、198万7千ヘクタール。これは、日本の農地の7割に当たります。日本最大の地主、山形県・酒田の本間家(ほんまけ)の所有農地は3千ヘクタールありましたが、本間家は、農地改革でそのほとんどすべてを失ったと聞いています。

村の中で、政府の農地改革に率先協力し推進したのは、各地の共産党員でした。戦前、日本共産党が非合法政党のときも、隠れた支持者は小作人たちでした。

ところが、農地改革によって自作農となった小作人たちの多くは、その後、一転して保守政党支持に変わり、農村での共産党の勢力は、皮肉にも大きくそがれる結果となりました。

この農地改革の結果、日本の自作農家は284万戸から一挙に541万戸に増えました。しかし、一方では、農地所有が細分化されて、その後の農業大規模化の妨げになり、その影響は現在にまで及んでいます。

ただ同然の安値で農地を手に入れた小作人は、その後のインフレに続く日本の経済発展による地価の高騰で、土地成金になった者も多く出ました。とくに、都市近郊では、買出し人に対する食糧の闇売りで儲けたうえに、解放農地を宅地に売って、何億円も手に入れた農家もありました。

農地所有地主が資産を失う中で、山林地主 は強制買い上げの対象にならず、不公平だ、という声もありました。

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今、私の住んでいる家の土地も、土地台帳をさかのぼって見ると、元は農地改革による解放農地です。売主の農家は、解放農地に接して道路ができるとすぐに、解放農地を次々に売って、自宅を建て直し、裕福な生活をしています。

これを知り合いの非農家の人に話しましたら、

     「マッカーサーから、ただでもろうた土地を、高い値で売っとるんじゃ !

と、吐き捨てるように言いました。

  





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最終更新日  2011年03月18日 10時47分58秒
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