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哲0701の日記 [全2772件]

2011年11月6日楽天プロフィール Add to Google XML

  「ディア・ハンター」はお嫌い?  (2) 
[ 作品レビュー(外国映画) ]  

「ディア・ハンター」は嫌いな映画である。俳優も、キャメラも、
音楽も、演出もすべてにおいて完成度が高いのである。この映画
を最初に見たときは、まだ「地獄の黙示録」は公開されておらず、
これを見ながら「『地獄の黙示録』は、地獄のような戦場の描写
は、この作品を上回るであろうか」と考えていたほどであった。
しかし、ベトナム戦争において加害者であるアメリカが、ここま
で「アメリカ人も被害者という側面もあるのだ」という主張をし
ていいのかと、非常に腹立たしく、嫌悪感をいだいたのであった。
以来、この作品は嫌いな映画のトップクラスに君臨しており、次
にこの映画を見て、この「嫌い」がどのように変化していくのか
という点が、ここ何年もの私の最大の関心事であった。

「午前十時の映画祭」で、やっとその検証の場が叶えられたわけ
で、改めて見て、どうであったかと、マイケル・チミノ監督には、
ベトナム戦争がどんな戦争であったのかの関心は全くなかったの
ではないかという点を強く感じたのである。
ひとつの世界(共同体)が、社会の出来事(ここではベトナム戦
争)によって、どのように変貌、あるいは崩壊するか、そのこと
とそれを構成する個々人の変化が、どのように関係づけられるの
かを描いたものではないだろうか。
結婚式のシーンが延々と25分ほどもあるが、そのシーンから多少
無理なこじつけをやってみると、これはアメリカローカルの庶民
版「山猫」ではなかろうか?そういう解釈の方が、ベトナム戦争
論的解釈より非常にすんなり受け入れられるというのが現在の私
のこの作品への評価である。

「ディア・ハンター」とは、また、何年後かにお会いしたい。




最終更新日時 2011年11月6日 16時15分35秒
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2011年11月5日

  「未来を生きる君たちへ」という題名に何を感じるのか?  (1) 
[ 作品レビュー(外国映画) ]  

「未来を生きる君たちへ」という教育映画のような題名で、これは
見る意欲をなくすのであるが、デンマーク語の原題は「復讐」とか
「報復」という意味。英語版の題名は「In a Better World」。
見た後の感想としては、「未来を生きる君たちへ」は、少年2人へ
の大人たちの祈りのようなものであり、「In a Better World」は、
憎悪と争いが絶えないこの世界への祈りを感じる。
極めて今日的な内容で、世界中の人々が見るべき映画ではないかと
感じた。



最終更新日時 2011年11月6日 8時11分0秒
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2011年11月4日

  「人生、ここにあり」は私たちが望む社会のあり方を考えさせる作品である  (1)
[ 作品レビュー(外国映画) ]  

この映画の登場人物たちが活動する基盤は「協同組合」であるが、
この「協同組合」については、井上ひさしの「ボローニャ紀行」
に登場する「組合会社」のことではなかろうか。
この本によるとボローニャの人々は何かあるとすぐに組合会社を
つくり行動するとあるが、これはイタリアのすべての当てはまる
ようだ。
この映画をみながら、「組合会社」(協同組合)をつくり自活し
ていく風土が、精神疾患の人々もまた社会の中で、それぞれが持
っている技術や個性を活かした生き方が出来るのだと思った。
映画「人生、ここにあり」は、人は誰も自分の個性や特技を活か
して生きる権利を持つということが実現できる社会になるために
は、どのようであるべきかということを考えさせた作品である。



最終更新日時 2011年11月5日 8時48分49秒
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2011年11月3日

  「人生、ここにあり」という素晴らしい映画! 
[ 作品レビュー(外国映画) ]  

先日のおくんち見物に来られた外国映画輸入配給協会の事務局長
から強く推薦された作品のひとつ。
「人生、ここにあり」とは、なんとも教訓的な人生論を聞かされ
どうなつならない題名であるが、原題は「やれば、できるさ!」
で、まさにその通りの内容である。
この映画の背景にある精神病院が閉鎖されるというのは、精神病院
を使わないで、患者たちを支えるという考え方があり、それを実現
するしくみだという。
精神疾患で心を病んでいるというが、ここに登場する人達は、みな
私たちの周辺にいそうな、また会社の中にも必ずいそうな人達ばか
りである。つまり精神疾患とは何かということである。
この映画に登場するのは、その患者たちが、寄木細工で床を仕上げ
る技術で生きていこうとするのであるが、廃材を使った寄木細工と
いうのが極めて暗示的。
極めてデリケートな、ちょっと間違えれば、問題になりそうなテー
マを実に明るく、それも見せ掛けの明るさではなく、そこにある問
題や悲劇もきちんと描いている点が素晴らしい。
イタリアという国の奥深さと思慮深さを見せられた思いである。

 

 




最終更新日時 2011年11月4日 2時5分25秒
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2011年11月2日

  ゴッド・ファーザーPART2■閉塞した時代のドラマである。 
[ 作品レビュー(外国映画) ]  

「ゴッド・ファーザー」と「ゴッド・ファーザーPART2」、
共にパーティーのシーンが冒頭にある。
この二つのパーティーの在り様、そして描き方が、この2
作品の内容を示している。
第2作目の会場は第1作目より広い会場で豪華になってい
るはずなのであるが、どこか寒々しい。イタリア人独特の
味がなくなってアメリカナイズされている。
マイケルが統率する時代は、ビトの時代と全く異なる局面
に入っていることを示している。
だからこそ、最後の部分の、もうじき帰宅する父親を待つ
兄弟たちの様子を描いたシーンが非常に生きてくる。
これらのパーティーのシーン、食事のシーンの基は、ヴィ
スコンティの「山猫」にあることは明らかである。

 

 

 




最終更新日時 2011年11月4日 2時3分56秒
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2011年11月1日

  大阪市民はどのように選択するのか? 
[ 時事 ]  

「皆さんは優良会社の従業員です」という職員への挨拶で
退任した橋下知事であるが、職員へは、その言葉で良かろ
うが、では府民へは何と言うのか?
次は大阪市長選である。
こういう人物が知事や市長になることが、住民にとって
幸福なことなのか?



最終更新日時 2011年11月1日 8時53分6秒
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2011年10月31日

  「ゴッド・ファーザーPART2」のアル・パチーノのすごさ 
[ 作品レビュー(外国映画) ]  

「午前十時の映画祭」で「ゴッド・ファーザーPART2」を見る。
シリーズ化した場合、続編がつまらなくなるケースが多い中で
この作品は例外的に完成度をあげている。最初の「ゴッド・フ
ァーザー」の存在を無視して、この「PART2」を独立した作品
としても極めて完成度の高い作品だと思う。
私が、この映画を見るのは、おそらく三度目くらいであるが、
人間の記憶のあやふやさを見る度に感じる映画でもある。
ストーリーは既に承知して見ているのであるが、場面の登場の
順序や場面などが毎回微妙に違うのである。
少年時代のドンがアメリカへやってくる回想シーンはもっと中
盤かと思っていたら、ほぼ冒頭なのであるし、ロスが射殺され
るシーンは空港の広いターミナルかと思っていたら、案外とキ
ャメラが寄っていたし、ラストのマイケルは部屋の中で沈んだ
表情を見せてドアが閉まっていくのかと感じていたら、そうで
はなかったなどかなり違う。
これらの錯覚は、おそらく私自身がドラマに夢中になって、頭
の中にもうひとつのドラマを創りあげていたのではなかろうか
と思った。
次回、見るときにはまたまた変わったものになるのではと、期
待するのである。
それにしても、この作品のアル・パチーノの存在感と貫禄は、た
だものではない。大御所のリー・ストラスバーグに対して対等に
わたりあっている。

この作品、全編にわたり保身と縮小のドラマを大スケールで描い
ている点が素晴らしい。

 




最終更新日時 2011年10月31日 8時6分39秒
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