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2006年12月10日
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カテゴリ:硫黄島2部作
「父親たちの星条旗」も
「硫黄島からの手紙」も
傑作であることには間違いない。
しかし、この2作品から受ける印象はかなり違う。
どちらもイーストウッド映画独特の作風であるに
もかかわらず、である。

どちらも日米両国が多くの犠牲者を出した硫黄島の
戦いを描きたいという作家としての意欲がベースに
あっても、それぞれの作品への具体的なアプローチ
は異なっているのではないかと感じた。
「父親たちの星条旗」には、9.11以降のアメリカの
状況に対して、イーストウッドの何か言わねばなら
ないという切迫感があった。それはイーストウッド
の映画人として、あるいはアメリカ人としてのある
種の使命感を持っていたのではないか。
それは作品を通してひしひしと感じられた。
そして、2作品目の「硫黄島からの手紙」において
は、イーストウッドとしては、「日本軍、日本兵を
描いても、日本人の観客が見ても違和感のないよう
にいかに作るか」という点に、作家としてのエネル
ギーを注いだのではないか。
もちろん、このような作家としての創意工夫に費や
されるエネルギーは並大抵のことではない。
しかし、国家の有り様に対してのひとこととは、
作品の表情はかなり変わってくるのではなかろうか。

私は「父親たちの星条旗」には緊迫した冷徹さが、
「硫黄島からの手紙」では、それに比べるとある種
の穏やかさ、センチメンタリズムが感じられた。
どちらが優れているとか言っているのではない。
創作のエネルギーはどちらもとてつもないものであ
るが、その相違は作品に顕れてくるということだ。










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最終更新日  2006年12月11日 00時08分51秒
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