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テーマ:政治について(19773)
カテゴリ:作品レビュー(中国、香港、韓国、台湾)
圧倒的なスペクタクルである。ファーストシーンは、女官たちの
起床から着衣のシーンであるが、これがすごい。そして、宮廷内 の豪華絢爛さによってドラマの世界に引き込む。その力技は見事 である。 そうした視覚的なスペクタクルの中で、支配者一族の愛憎劇が語 られていく。内容は「リア王」と「マクベス」を混ぜ合わせたよ うなもの。そのドラマの中心にあるものは「権力」である。 さて、この映画の最大の魅力は大人数による物量スペクタクルで ある。ラストの戦闘シーンは、マスゲームを見ているような、不 思議な、しかし、これほどに不気味な戦闘シーンは、稀有ではな かろうか。 権力に刃向った者たちは、権力の圧倒的な物量と力により徹底的 に制圧され殺されるのであるが、その大虐殺を、また戦闘に要し たと同じくらいの大人数で、きれいにまるでなかったかのように 片付けて、次の儀式へと移るシーンまで見せてくれるところが、 この映画の最大のねらいであろう。 戦闘、虐殺、清掃までをまるで巨大なマスゲームのように見せて くれた張藝謀であるが、彼は北京オリンピックの開会式の監督で もある。そのことを考えると彼のこの映画におけるねらいは一目 瞭然。これぞ、作家としてのしたたかさ。 歴史的に国家権力が繰り返してきたことを見事に視覚化したのが この映画「王妃の紋章」ではなかろうか。 これは北京オリンピックの開会式と併せて見ることで意義がある のかも知れない。 それを考えると、この映画、夏にオリンピックにあわせて公開し て欲しかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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