膨大な原作を3時間22分の作品にまとめようとしたのが
失敗であったのではないか。
映画は時系列で語られるのではなく、3つの時代が交互
に語られていく。このことがどのような効果を生んでい
るのであろうか。そんなわけでセリフは物語の状況を説明
するために存在して、登場人物たちの心情を物語っている
わけではない。だから、この映画には厚みや奥行きが感じ
られない。
恩地と行天との2人の主要登場人物たちも恩地が家庭まで
描いているにも関わらず、行天の方はプライベートな部分
は全く描かれておらず、彼がどうしてあのようにトップに
昇りつめようとしたのかは判らない。
これは「白い巨塔」における財前の描き方とは大きく違う。
オールスターキャスト、海外ロケなど非常に贅沢なつくり
であるが、この作品はどこか薄っぺらで寒々しい。
そんなわけで日本航空にそれほどのインパクトがあるとは
思えない。
こんな程度の作品にあれこれ嫌がらせをする日本航空という
企業は、この作品より更にレベルは低い。