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カテゴリ:読書レビュー
私がこれまで読んだ範囲であるが、貫井徳郎作品にカスはない。
この作品も同様。彼の作品には叙述形式で騙す巧さがあり、この 作品も同様。 作品紹介から、一家惨殺事件をルポする物語だと判るのであるが、 まず最初にネグレクトによる子ども殺しを伝える新聞記事が紹介 される。ここから、読者としては「さあ、騙しの手だな」と思わ せ、ある種の期待を抱かせる。 それはそれとして、物語は2つのパートが平行して語られるが、 この2つが一家殺人事件にどのように絡むのか、また、冒頭の新 聞記事とどのように関係あるのかが、なかなか判らない。 そのヒントも全くなく、しかし、ラストでは2つのパートと新聞 記事は見事につながり、ここはまさに騙される快感。 この作品に登場する人物は、そろって共感できない人ばかりで あり、極めて不快なはずなのであるが、読後感はある種、痛快で すらあるのは貫井作品の読ませる技術の勝利であろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月11日 07時19分30秒
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