クリント・イーストウッド（「ミリオンダラー・ベイビー」「ミスティック・リバー」）が監督した日本映画はメチャメチャ日本映画でした。

第2次世界大戦の硫黄島。敗戦が濃くなった日本は硫黄島を死守するためアメリカとの決戦に備える。
指揮をとるために硫黄島に派遣されたのは陸軍中尉栗林忠道だが、連合艦隊は全滅し物資の補給や援軍は届かず硫黄島の兵士達は孤立してしまう・・・・・。

日本人による日本語のセリフの映画だから当たり前といえば当たり前ですがメチャメチャ日本映画です。とても日本の雰囲気のある映画です。

この映画何の情報もなく見たら単純に日本映画と思うんじゃないでしょうか。

イーストウッド監督すごいですね。よく日本映画作れたと思います。

スピルバーグの「Dreamworks」のプロダクションだからか、画面の色身や戦闘シーンは「Saving Private Ryan」の雰囲気に似ています。

で、驚いたのは兵士達の回想シーンがメチャメチャ日本映画っぽいということ。ハリウッド映画のようなヴィヴィッドな感じではなく淡い色彩になっています。

主役の栗林忠道を演じるのは渡辺謙で、この人が演技しているのは初めて見ますがとても存在感のある役者でよかったです。

でもこの映画の本当の主役は若い兵士西郷を演じた二宮和也です。彼は見たことなかったんですがとてもよかったです。ちょっと気弱な兵士を見事に演じていました。

イーストウッドの演出がいいからか何なのか、この映画に出てくる俳優はみんなうまかったです。日本映画は俳優の下手さが目立つ映画多いのに何か不思議です。

日本が悪いとか、アメリカがいいとかいう善悪を描いた映画ではなく国のために戦った兵士達（国民）の生き様を描いたヒューマン・ドラマです。

時代考証もしっかりしており、日本人のサムライ精神が丁寧に描かれていたと思います。

ハリウッド映画の日本は胡散臭いのが多かったんですが、これは初めてリアルな日本を描いた映画です。

前に見た「BABEL」の日本もリアリティありました。もういい加減フジヤマ、ゲイシャ意外の本当の日本に世界中も気付いてきたということでしょうか。

イーストウッドのリアルな日本映画。彼の前世は江戸時代のサムライ？！メチャメチャ感動した映画です。

バイバイ