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さーて、久しぶりの更新です。実はここのところ大変忙しくてパソコンすらも立ち上げる暇がありませんでしたが、今週は少し時間に余裕があるので、遅れていた更新をできるところまで埋めてゆくつもりです。
毎日このシネマ雑報を訪れてくれているみなさんには本当にご心配をおかけしましたが、これからもできる限り映画批評は続けていきますので、どうか長く付き合ってやって下さい。 それではさっそく映画批評をはじめたいと思います。 今日批評します映画は、総評を見ても分かるように久々の酷評となりますので、この映画が好きだと言う方や関係者の方々は読まないで下さい、不快な思いをするかもしれません。 と言う訳で、本日の映画は「ジェヴォーダンの獣」です。 まずはストーリーです。 革命直前のフランスのジェヴォーダン地方で、女性と子供ばかりが100人以上も忽然と姿を消すという事件が発生しました。発見された彼らの死体には、野生動物によるものと見られる無惨な傷痕が残っており、この事は時の国王ルイ15世のもとにまでも届いたのです。そして国王は、謎の野獣の正体を突き止めるために科学者兼騎士のグレゴワール・デ・フロンサック(サミュエル・ル・ビアン)をジェヴォーダンに派遣しました。フロンサックは自然をよく知るアメリカ先住民のマニ(マーク・ダカスコス)とともに、そのジェヴォーダンへと赴いたのですが………、と言った感じです。 この映画は、18世紀のフランスで実際に起こった「ジェヴォーダンの野獣事件」をモチーフにして作られた映画で、未だに謎に包まれているその事件の真相に現代的なアプローチで迫っています。 とまあ、ストーリーやその背景を読めば面白そうな映画だと思うかもしれませんが、実際には獣などそっちのけのでたらめな映画なのです。 まずジェヴォーダンに派遣されたフロンサックたちは、なぜか娼婦の館へ赴きます。そしてフロンサックたちがそこでさんざん戯れた映像の直後に「ジェヴォーダンの獣は、まったく姿を見せなかった」というナレーションが入るのですが、そんなことをしていても獣が見つかるはずないでしょう そもそもフロンサックたちは討伐隊のくせに獣を探そうとはしませんし、映画の後半になるまでは獣がストーリーに絡んでくることもありません。しかもやたらと出てくる女性の裸は恐らくサービスカットなのでしょうが、これもストーリーにはまったく関係がないのです。 それでいていざ肝心の獣が出てくれば、これまた情けない容姿をした犬の化け物でしかなく、ゼンマイ仕掛けのおもちゃよりもぎこちない動きをするのです。だいたいにおいて人々を震え上がらせる獣を描くことができないのであれば、最初からこんな映画は作るべきではなかったのです。 そして映画のラスト30分の展開はもうはちゃめちゃで、科学者であるはずのフロンサックは映画「ランボー」のように一人で暴れまくり、次々と陰謀(こんな陰謀で国政が揺らぐはずはありませんけどね)に絡んだ人たちを葬ってゆくのです。ハッキリ言って獣以上に残忍です。 しかもそれだけの強さを見せておきながら、なぜかあっけなく逮捕されてしまったりと、どうやらこの映画の監督は見せ場を作るためには大きな矛盾すらも恐れはしないようです。 まあ普通に見たら詰まらない映画ですが、そのいい加減さを楽しむには打って付けの映画です。 監督 クリストフ・ガンズ 制作年 2001年 制作国 フランス 上映時間 138分 ジャンル アクション/サスペンス/ファンタジー 出演 サミュエル・ル・ビアン/ヴァンサン・カッセル/モニカ・ベルッチ/エミリー・ドゥケンヌ/ジェレミー・レニエ/マーク・ダカスコス/ジャン・ヤンヌ/ジャン=フランソワ・ステヴナン/ジャック・ペラン/ヨハン・レイセン/エディット・スコブ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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