謝罪の有効性
「自分が書いた文章への責任の取りかた」という意味で、非常に素晴らしいテキストがあります。『イラクとスマトラを同列に語る報道記者』でも紹介されていました『芸能問題総合研究所ANNEX』です。ここの管理人大橋氏は、最初に『「自己責任」という名の「統制」』という、midnightpax氏擁護のテキストを上げておられたんですが、当のmidnightpax氏のブログ閉鎖やコメントを寄せた方々とのやりとり等の紆余曲折の末に、『被災者の方々へお詫びします』という謝罪文を上げられました。これは非常に『良い対応』だと私は思いました。批判の問題点をきちんと理解した上で、その点については完全に謝罪を入れ、尚かつ『持論』は崩していない。midnightpax氏にしても大橋氏にしても、言いたかった事の本質は「イラク拉致被害者に自己責任だ何だと批判が行くのはおかしいんじゃないか」ってことだったんですよね。それに対する批判も確かにあったんですが、一番大きな問題である『自然災害の被災者と同列に語る』事への全面的な、真摯な謝罪をする事で、持論はそのままにして尚評価は一気に好転しました。…可哀相なのはmidnightpax氏ですね…大橋氏の株が上がれば上がるだけ、更に株下がっちゃいましたから…しかも既に自らの手でブログを閉鎖していて、そのTOPに『いかにも自分は被害者です』的なテキスト掲げてしまっていて、今更「済みませんでした」なんてとても言い出せない雰囲気を作り上げてしまってますから…『間違ったと思ったらすぐに謝る』事の重要性が非常に解りやすい形で現れた事例だと思います。「とりあえず謝っとけ」では、批判の本質が理解出来ていないという事になると思いますから、大橋氏の場合は、ちゃんと理解した上での謝罪だったのだろうと評価しています。…というか本当に、主義思想は別として、自分への戒めとしてこれ以上良い例は無いだろうな。大橋氏とそこにコメントした方々とのやり取りは、かなり面白いので(不謹慎?)、順を追って読んで行かれる事をお薦めします。 1月12日 記