カテゴリ:映画・ドラマ
ゲド戦記を見てきました。
同居人と遊び(?)で出かけるのは一年ぶりくらいです。同居してるのに。 しかも、結婚式の試着のついでです。 「ハウル」よりは面白かったです。ただ、「ハウル」と同じように(監督は違いますが)世界観の描写が不足していて良くわからないところがありました。長編作品を下敷きにするのは止めた方が良いと思います。そろそろオリジナルも見たいですし。 次回作には期待しますが、観に行くかどうかは不明です。 さて、内容です。 ネタバレを含みますので、見られた方のみ反転してご覧ください。 キャラクターグッズにするためだけのような小動物の登場がなかったのは良かったです。世界の雰囲気は悪くなかったです。 駿さん以外の方のジブリ作品の中では良いのではないかと思います。あまりぱっとした作品がないですよね。駿さんがやめられないのもわかる気がします。 誉められるのはこのくらいっぽいです。 以下は、誉めていませんので、苦手な方はご遠慮ください。 とりあえず、世界観の説明が不足しすぎだと思いました。ハウルでもそうだったんですが、描ききれないなら描かない方が良いと思います。ドラゴンは世界の均衡が崩れている象徴としての意味しかなさそうでしたし。結局のところはアレンたちのことは解決しても、世界は崩壊に向かうままですし。それくらいなら世界は普通で良かったような気がします。かなりのご都合主義ではありましたが、一応は世界の問題も解決した「ハウル」の方が、この点では良かったですし。 アレンは国王を殺しておいて最後に「戻ってくる」とか言ってますが、国王を殺したら王子であれ死罪になったり投獄されたりしそうです。もしもそのまま王になるなら、それこそ好きに出歩いたりはできませんし。どういう意図で「戻ってくる」発言ができたのかわかりません。罰を受けに行くというのにその後の約束を簡単に交わすあたり、人を殺したこと(しかも父親)をたいした罪だと考えていないようで、最後の最後に不快でした。影についてもどうなったかわからないですし。融合でもさせておいてくれれば、気にならなかったんですが、中途半端でした。 テルーの唄は良かったんですが、あの場面で突如として長々と歌いだすのは話の流れからしてもおかしいような気がします。歌を売る目的なのかと思ってしまいますよ。もうちょっと短くても良かったのでは。嫌ってたはずなのに、いきなり仲良くなってますし。「命を粗末にする奴は大嫌い」とか言っておいて、「ゲドたちを救って」とか言うのは無謀すぎませんか。大賢人を捕らえたほどの相手ですよ。アレンは魔法使いでもないですし。自分(テルー)の大切の人のためなら命を粗末にしてもいいみたいで微妙でした。 テルーが実はドラゴンでした、というのにも意味があるのかないのか、どうしてドラゴンと人は別の世界で暮らしているのにそういうことになっているのか、そもそもテルーは元々人間なのかドラゴンなのか、その辺りもさっぱりです。 原作でそうなのかもしれませんが、映画では普通に人間にしておけばよかったのではないかと思います。 背景が綺麗なのがジブリの定評だったと思いますが、今回は適当な感じがしました。世界観に合わせただけかもしれませんが、手抜きに見えました。色を乗せただけみたいな。 敵も魅力がまったくなかったです。人狩りの人もクモも。クモはすごそうに見えて直属の部下はウサギしかいないようですし、死にたくないっていうのも矮小です。女性か男性かわかりにくいのも微妙です。性別は男性なんでしょうけど。 今までの宮崎駿さんの作品のツギハギっぽいところも好きじゃないです。人狩りの衣装はナウシカっぽいですし、テルーが城に乗り込むところはラピュタの男女逆版、クモが変化するのは千と千尋の湯婆々っぽいです。駿さんがかつての作品を詰め込むならまだしも、息子さんが自作の1作目でさっそく父親の作品をツギハギするのはちょっとどうなのかと思いました。自分の力で勝負しませんか。 カップルを作ろうとするのを止めた方がいいのではないかと思います。千と千尋は「愛」が重要だったようですし、悲恋(ぽい)なのでそれほど気にならなかったですが、「ハウル」は行き過ぎだと思いますし、今回もカップルっぽくなってましたし。初期作品は「ラピュタ」くらいで「ナウシカ」も「トトロ」も「魔女の宅急便」もそういうところがほとんどなくて良かったんですが。そんな話は掃いて捨てるほどあるので、ジブリはそういうのはしなくても良いと思います。ジブリの名前だけで人は入るわけですし。 以上です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.08.05 06:06:20
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