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テーマ:最近観た映画。(38850)
カテゴリ:cinema
今日は、台風だったので、お昼の予定が全部なくなってしまい、
しょうがなく(?)パソコンに向かって、仕事用のホームページを作ったりしていましたが、 途中、どうにも煮詰まってきたので、気分を変えるべく、突然映画を観に行くことに決めました( ̄ー+ ̄) 思い立ったらすぐ行動! 毎週1本、映画観てると、そろそろ、観る映画もなくなってきてしまって(汗)、 今日は普段だったらきっと見ないと思う【8マイル】を観てみました。 有名な、若きカリスマ・エミネムの成功するまでの半生を自伝にしてるような作品です。(実際にエミネムが出演しています。) どうして普段なら見ないかというと、まだ生きてる人の半生というのは、 どうにもプロモーションビデオを見てるような気がしてしまって、エミネムの曲を売るための映画かな?などと思ってしまうからです。 基本的にラップミュージックというのは、黒人が得意としている分野で、 苦しい生活とか、やるせない気持ちを、韻を踏んだフレーズ(リリックといいいます)で歌うわけですが、 エミネムは白人なので、黒人ラッパーの多い寂れたデトロイトでは、ラップバトル(←アンダーグラウンドな感じでおもしろかった。早い話、ラップを使ったケンカです)が行われているシェルターという場所では、 「よわっちい白人はこんなとこにいないで8マイル先(白人居住区)に帰れ(出て行け)」と差別的にののしられたりする。 ラップの世界では、白人差別みたいですね。 エミネムは、終始「リリックのスキル」「ラップのスキル」と、音楽にかける熱い想いをスキルを磨くことで成功に繋げていくんだけど、 その時私は、ふっと、エミネムってプロのスポーツ選手みたいな(選ばれた人だけが持つ特別な)感覚なんだなーと思いつきました。 普通のデトロイトの黒人ラッパーは、ただ、有名になってこの貧しい生活から抜け出したいとか、女の人にたくさんモテたいとかそういう理由でラップバトルしているという現実に、 エミネムみたいなハングリー精神を持った天才のラッパーがスキルで勝負するところに、ちょっとした違和感があって、 まるで、熱く草野球やってる普通の人のところに、プロの選手になるべくしてまだ目覚めてない人が才能と技術で殴りこんで行くような感じかな。 なんかその人のレベルというか世界が、全然違っていて、エミネムも最終的には、それがハッとわかって街を出て行くんだけど、 私としては、エミネムの成功よりも、逆にそっちの「立場の違い」とか「世界の違い」の方に目がいってしまって、うーん。と考えさせられました。 スキルということに気付いて、それを磨いていく人は(その時点で有能であるともいえる)、ビジネスで莫大に成功するんだろうな、と。 でも、スキルよりも自分なりの熱い気持ちを持って日々生きている人や、 環境さえ変わればいいけど、そこから抜けれない人は不満だといいながらも実はそこに満足していて、8マイル先にチャレンジしない人はずっとしがない生活だぞ、でもそこで暮らせばそこそこ幸せだぞ、と。 どっちの世界に住む人もそれぞれの幸せがあるわけで。 そういうメッセージが、もしあったんだとしたら、 草野球をイメージした私は、あまりにも現実の問題に直面したような気分になって、びっくりしてしまうのです。 幸せになりたいんだったら、自分の本来の(ポテンシャルを含む)レベルに合った環境に行く努力をしろ、と。 違った土俵で勝負するとストレスになるぞ、と。 そういう隠れたメッセージを感じてしまった気がして、現実すぎて驚いてしまった。アメリカ的だな、と! 映画の中のエミネムは目がキラキラしていてかっこよかったし、困難に立ち向かっていく姿とか、苦手意識を克服する様子は、共感するところもあって、エミネムの曲のよさともあいまって、すっかりファンになってしまったけれど、 見方を変えたら、現実的で恐ろしい映画かもしれないな~と後味が悪い気分になってしまいました。 だけど、映画の中では、貧しい層の映画なのに、誰一人殺された人もいなくて(最近は映画で人を殺しすぎ)ハッピーエンドだし、めずらしく、いい話なのに素直に喜べない、私にとって【8マイル】は、みんなが抱える現在進行形の問題、そんな感じの映画でした。 あしたこそは、ホームページつくるぞ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 9, 2004 09:15:18 AM
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