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カテゴリ:ミュージカル、観劇
『tick, tick... BOOM!』でジョナサン・ラーソンが音楽に、そしN.Y.にこだわり続ける生き方を知りました。
その彼が命をかけて世に送り出した作品、それが『RENT』。 舞台のオリジナルキャストによる映画も、もちろんよかったけれど、ジョナサンが舞台の上で何を伝えたかったかに触れるためには、やはり劇場で自分の目で観て感じて欲しいと思います。 私自身、映画を観てから初日の舞台を観たのですが、映画とはもっと違うことをこの作品から感じました。 プログラムを読むと、ジョナサンはこの作品のマークやロジャーのように、家賃の支払いに困るほどのアパート暮らしをしていたようです。 ミュージカルで成功することを夢見ながら。 この舞台の上には、ホームレスも、ドラッグの売人も、それを欲しさに体を提供しようとする少女も、互いを思いやる男同士のカップルも、AIDSの発病を恐れながら愛を語るカップルも・・・同時に同じ場所に存在しています。 そして彼らがそれぞれの想いを歌い上げる様は、「舞台ならでは」の臨場感と「今」を感じるリアリティがありました。 『tick, tick... BOOM!』で、ジョナサンがこだわり続けたN.Y.での生活。 そこでは彼の部屋が舞台となっていましたが、そこから足を踏み出した外の世界がこの『RENT』。 夢をあきらめたら、すぐに堕ちてしまう場所。 友との出会いとその関係が彼らの生きる源であり、ジョナサンのメッセージの一つに感じられます。 ジョナサンの作品には家族の温もりがあります。 『tick, tick... BOOM!』でもそうであったように、都会で暮らす我が子に、彼らの母親は始終電話をかけてきます。そして留守電に彼らを気遣うメッセージを残すのです。 互いを思いやっている『RENT』の登場人物たち。ここで出会う彼らは心を開く相手に巡り合った瞬間から「生きていこう」とする意欲が感じられました。 短い時間にジョナサンは強い想いをこの作品に込めました。 10年前の1996年、やっと日の目をみるという『RENT』初日の前日に、彼はこの世を去りました。 時を超え、国を超え、彼の作品は多くの人々へのメッセージを持っています。 それを受け取るのは、劇場で。 JAPAN TOUR 2006のキャストも魅力的です。 ミミ(Arianda Fernandez)の声には、役柄を象徴するようなはじけるかわいさがあり、コリンズ(Scottie McLaughlin)は、このカンパニーの要とも言える迫力を備えています。エンジェル(Joel Bermudez)のパフォーマンスを存分に楽しんでください。 作詞・作曲・脚本・ジョナサン・ラーソン (東京厚生年金会館にて) この後、名古屋、大阪で上演されます。詳細はこちら。 ☆『RENT』DVD ☆この映画のサウンドトラックCD ☆ジャパニーズ・キャストCD ☆「RENT」カラオケ(輸入2枚組CD) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.12.02 23:43:45
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