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cms@ebisu

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2007.04.13
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カテゴリ:演劇、観劇
2003年にシアタートラムでの同作品を観たことがありました。
今回は、その再演。
しかし、ただの再演ではなさそうです。ここ東京の世田谷パブリックシアターで幕を開ける前に、ニューヨークを含むアメリカ東海岸の4都市で上演されたというのですから。

ようやく11日、世田谷パブリックシアターで始まりました。
作品は「現代能楽集」シリーズとして、作・演出・川村毅の『AOI/KOMACHI』です。(作・三島由紀夫「近代能楽集」では『葵上』と『卒塔婆小町』の物語です)

最初は『AOI』から上演されます。
何事をも恐れないように見えるカリスマ美容師、光(長谷川博己)。彼を訪ねて恋人の葵(剱持たまき)がやってきます。緑の黒髪を持つ美少女の葵。発作的に何かに取り憑かれたように振る舞う彼女が突然、光の目の前から姿を消し、代わりに現れたのが彼のパトロンであった六条夫人(麻見れい)でした。
葵を返せと詰め寄るうちに、光はすっかり六条夫人のペースで夢か現か愛欲の世界へ導かれて行きます。
六条夫人に葵への想いを語る光ですが、彼女の意外な一言で彼の自信は崩れ始めるのです・・・。

初演と筋は変わりませんが、この再演では、終盤に向かうにつれて光の動揺が感じられました。
登場時には冷淡、横暴、傲慢で、彼の視線一つとっても身の凍る思いをしたのですが、その分、この動揺が観客の心をも揺さぶります。光の心の動きが作品を支えていることがわかりました。

人物の影をスクリーンに投写して相互の力の強弱を表すという、視覚的な効果も見られました。鍵となる「黒髪」を表すダンスも。
個人的には、登場人物の語りと動きでも充分伝わると思うので、時にはその効果をうっとうしいと感じることもありましたが、これが海外で上演するということなのでしょうか。
字幕をつけて上演する作品に、観客に見てわかる演出をサービスしたのかもしれません。
そして休憩をはさみ、『KOMACHI』へと続きます。

さて、光を演じる長谷川博己。初演時はまだ劇団の研修生という立場でしたが、舞台に立つその振る舞いは堂々たるものでした。
彼もまた、先日『エンジェルス・イン・アメリカ』(T.P.T.'07)で述べたアッカーマン演出の『BENT』(T.P.T.'02)で、観客の心を捉えて離さなかった役者の一人です。
その後、『皆に伝えよ!ソイレントグリーンは人肉だと』(T.P.T.'06)出演以降、何かが吹っ切れたように思い切りのいい芝居を見せてくれています。

作・演出・川村毅、美術・堀尾幸男、映像・伊藤高志、照明・大野道乃、音響・島猛、衣裳・半田悦子

(世田谷パブリックシアターにて)

※公演詳細はこちら

☆著者・川村毅「AOI KOMACHI」論創社(劇場でも販売しています)





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最終更新日  2007.04.14 10:25:48
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