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テーマ:救急の現場より(9)
カテゴリ:救急救命
救命センターには心肺停止の傷病者や重症熱傷の傷病者、重症交通事故の傷病者が運ばれてくる。 最近JPTEC(Japan Prehospital Trauma Evaluation and Care:病院前外傷観察・処置標準化プログラム)の普及に伴い!?交通事故による死亡が減少してきている。 JPTECはこちらから 交通事故発生状況はこちらから しかし、軽症の交通事故も以前に増して搬送されてきている。 なぜ、交通事故についてかというと、この日に交通事故の患者さんが運ばれてきたのだった。 1件目 20代男性。交差点内をバイクで右折中に直進してきた乗用車と衝突。 現場では立位で暴れていたとのこと。 診断の結果、頭蓋骨開放骨折、頭蓋底骨折、気脳症だった。 前額部に横向きの割創があり、その創の中から頭蓋骨の骨折が見れた。 そして、その開放骨折の部分から空気が頭蓋骨の中に入り気脳症となっていたのだ。 頭蓋底とは脳を支える骨であり、この骨の骨折があると鼻出血や耳出血を伴い髄液が流れ出すこともある。 髄液漏を確認するためにはダブルリングテストを行なう。 またはバトル徴候やブラックアイが見られることがある。 しかし、これらは受傷直後に見られることはほとんどない。 つまり、現場では見られないと思っていてもいいだろう。 自分も現在バイクに乗っている バイクの交通事故の患者さんをみると、安全に気をつけようと以前に増して思いはじめてきた。 そのせいか、暑くなってきた最近でもフルフェイスのヘルメットが離せなくなった。 多くのバイク事故の患者さんはフルフェイスのヘルメットではなく、ハンヘルをかぶっているんですよね 救命当直日誌 其の1「下腿部轢断」はこちらから 救命当直日誌 其の2「クモの糸」はこちらから 救命当直日誌 其の3「家族愛」はこちらから 救命当直日誌 其の4「血の海」はこちらから 救命当直日誌 其の5「患者を呼ぶ男」はこちらから 救命当直日誌 其の6「やっぱとりつかれている」はこちらから 救命当直日誌 其の7「平和が一番」はこちらから ※患者様のプライバシーの保護にあたり年齢等一部変更している箇所があります。 ご了承ください。 JPTECインストラクターマニュアル JPTECプロバイダーマニュアル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.03 22:20:26
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