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2012.11.29
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カテゴリ:和訳

ボックスアート
北のヴェネツィアボックスアート.jpg

タイル類
北のヴェネツィア内容物.jpg

 パブリッシャーはフランスのAsyncron Games。2007年から自社ゲームを出しているが、海外でもほとんど知られていないようだ。日本では2011年発売の「Fief」で、マニアがちょっと注目したかな。デザイナーはベルギーのSébastien Dujardin。大ヒットとなった「トロワ」の共同デザイナーにして、そのパブリッシャーであるPearl Gamesの経営者……じゃあPearl Gamesから出せばよかったんじゃないのかw

 “北のヴェネツィア”とは何かと言うと、「北の方にあるヴェネツィアっぽい町」ってこと。このゲームではベルギー北西部のブルッヘ(Bruges)を指すが、他にもオランダのアムステルダム、ロシアのサンクトペテルブルク、スウェーデンのストックホルムがこう呼ばれているようだ。ヴェネツィアは今も昔も美しいことで有名な町なので、それと同じくらい綺麗なとこですよーって売り文句。日本のあちこちに「小京都」があるようなものかね。まあ小京都はいくら何でも数多すぎだけどw

 時代は15世紀。プレイヤーはこの街の富裕層を代表する市民。この街の主要な産業である衣類、レース編み、宝飾品を生産するため、手下(市民駒)に町中を駆け回らせて原料を入手し、工房を建設し、注文を受ける。勝利点は主に商品の売却によって得られるが、それ以外にも橋を建造して市民生活に貢献したり、著名な棟梁を雇用することによっても得られる。

 プレイの舞台となるブルッヘの町は、ヘクスタイルの組み合わせによって表される。何通りかの規定配置も用意されてるし、慣れてきたら自由に配置してもいい。 棟梁/注文/工房カードを用意して、各プレイヤーがプレイヤーボードと駒類、各色の原料駒を1個ずつ持ったらゲーム開始。

北のヴェネツィアカード.jpg

 左から棟梁、注文、工房カード。ちょっと童話っぽい雰囲気で、フランス圏らしい(と私が勝手に思ってる)美麗なアート。

 各プレイヤーは順に手番をプレイする。メインになるのはダイスロールと、そのダイスを使った市民駒の移動、そしてアクションの実行だ。「トロワ」のデザイナーらしく、このダイスの使い方が一ひねりされてて、このゲームの肝となっている。

 手番プレイヤーは自分の色のダイスを2個振る。ゲーム開始時には手元に5個あるが、ゲームが進むにつれて何個かはボード上に置かれることになる。もし手番開始時に手元に1個しかダイスがない場合、もう1個をボード上から取らなければならない。振ったら、どっちを移動に使い、どっちをアクションに使うかを決める。

 移動のために選んだダイスを使い、プレイヤーはボード上にある自分の市民駒を移動させる。この移動には結構な制限がある。まず、ダイス目“ちょうど”の分だけ移動させなければならない。4を使ったら4ヘクス分、6を使ったら6ヘクス分移動させなければならない。しかも一度通過したヘクスをもう一度通過することはできないので、出目が大きいほどいいわけではないってこと。それまでの手番でヘクス間に橋を建造していた場合、そこは出目を消費せずに通過することができる(狙ったタイルに行くために出目を消費したければそうしてもいい)。移動の選択肢が大きく増えるので、交通の要所となるヘクス間にはできるだけ早めに橋を建造しておきたいところだ。

 「北のヴェネツィア」って言うくらいだから、町には運河が張り巡らされていて、そこでは小舟が往来している。移動中に小舟があるタイルに来たら、3移動力を使ってその小舟に乗り、任意のタイルに移動することができる。うまく使えば、思いもよらないタイルに移動して他プレイヤーの意表を突くことができるだろう。

 市民駒の移動を終えたら、そのタイル上でアクションを実行する。そのために2個目のダイスを使う。タイルによって、プレイヤーは対応する原料駒(羊毛、亜麻、黄金)を得たり、対応するカード(工房/注文/棟梁)を引いたり、市場で商品を売却して勝利点を得たり、港から商品を輸出して勝利点を得たりできる。このとき、得られる原料駒の数や、引くことができるカード枚数、売却できる商品駒の数、輸出で得られる勝利点は、アクションに割り当てたダイスの出目によって決まる。なので、出目は大きければ大きいほど大きな効果が得られる……1回限りの効果だけを考えれば、だが。

 この「アクションに割り当てたダイス」は、そのタイル上にダイスがまだ置かれていなければ置くことができる。すでに他のダイスが置かれている場合、そのダイスより小さい目であれば置き換えることができる。そうでなければ、アクション実行後に手元に回収する。タイル上にダイスを置くとどんないいことがあるかと言うと、「他プレイヤーの手番中にもアクションを実行できる」のだ。自分の市民駒、またはダイスがあるタイル上で他プレイヤーがアクションを実行した場合、それらを置いているプレイヤーも出目1のダイスを使ったものとしてアクションを実行でき、両方置いていれば出目2のダイスを使ったものとしてアクションを実行できる。だからたとえ出目が小さく、自分の手番ではあまり多くを得られなくても、そのアクションを他プレイヤーが何度も実行してくれればそのたびに追加で利益を得ることができる。逆にあまり他プレイヤーが実行しそうにないアクションなら出目が大きいダイスでアクションを実行すればいい。市民駒の移動との兼ね合いもあるから、ダイスを振るたびに知恵をフル活用することになるだろう。

 商品の生産と売却の流れは、ちょっとここでは説明しきれないほど手間がかかる。ゲーム終了条件の1つに「市場タイル上で規定回数だけ商品が売却される」というのがあるのだが、これは4人プレイ時でもたったの7回しかない。このことからも、商品の生産がいかに大変かが分かるだろうw それだけ重要でもあるので、常にベストの手を打って、最高の効率、最高の速度で商品生産にこぎつけたい。

 市場での売却完了の他に、1人のプレイヤーがすべての橋駒(5個)を建設するか、注文カードの山が尽きた場合にゲーム終了。余った商品駒を少し安値で売却し、建設した橋と使用済みの棟梁カード(ゲーム中やゲーム終了時にボーナスをもたらす)から追加勝利点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。


 出目に応じて機械的に駒を進めたりするのではなく、振ったあとに考える系のダイスゲームだ。「キングスブルク」や「エイリアン・フロンティア」、そしてもちろん「トロワ」と同じ系統と言えるだろう。ただ、それらに比べて振るダイスが2個と少ないので、若干軽めに仕上がっているようだ。町タイルを自由に組み替えてプレイすることができる点や、橋の建造が重要な点、小舟を利用した移動ルールなどはテーマにマッチしてていい感じ。一方、アクション実行時にはやっぱり出目がでかい方がいいんじゃないかという懸念もある。ちょっとここのところはプレイしてみないと分からないけども。また、繰り返すが商品の生産は大変そうだ。ルール読んだだけでは、流れを把握するのも一苦労w 実際に手元に駒やカードを並べて動かしてみればすっと理解できる気もするが……どうだろうね。まあ市場が重要なのは揺るがないが、市場での商品売却以外にも得点手段が豊富に用意されてるので、わずかな生産の遅れが即座に致命傷になるということはないだろう。

 あまり他のゲームで見かけないシステムを複数採用しているため、どんなゲームになるのか、すぐには想像がつかない。他の傑作重量級ゲームに埋もれたらしく、まだ全然プレイレポートを見かけないが、振ったあと考える系ダイスゲームが大好物なら(もちろん私は大好物だw)大きく外すことはないんじゃないかな。

BGGの和訳ルール






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Last updated  2012.12.18 09:44:08
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