これがパケ砲台です。

誰が作ったかはわかりません。

とんがっているのが大砲かどうかもわからない。

石垣はのちにこの土地のひとが城塞として付足したもの。

記録によるとほんの数十年前までは本当に大砲が設置されていたらしい。

パケは土地の言葉で「見せ掛けだけの」とか「役に立たない」の意味。

でも村で長老たちは、パケはあの砲台を最初につくったものたちの言葉だといっている。

事実、砲台やその周りには、見たこともない文字が刻まれた金属がたくさんある。

伝承によるとその意味は「取替え」。

長老たちはそれは悪い意味だと考えている。