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《櫻井ジャーナル》

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2010.05.11
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 ギリシャの財政危機を日本のマスコミも盛んに取り上げているのだが、核心部分に触れようとしていない。改めて言うまでもないだろうが、この問題の根には例のゴールドマン・サックスが存在していた。ギリシャ内部の腐敗した連中と手を組み、ターゲットを借金漬けにして「尻の毛」まで抜いてやろうという商売をしたと批判されている。犯罪組織がよく使う手法だ。ギリシャのケースでは、借金の急増を国民やEUに知られないようにしつつ、投機集団からカネを受け取り、その代償として公共部門の収入を差し出すということが行われていたと言われている。

 借金を隠す手助けをしただけでなく、投機資金はCDSで儲けている。Credit Default Swapのイニシャルだが、日本ではそのまま「クレジット・デフォルト・スワップ」と呼んでいるらしい。要するに、債権者が債務不履行のリスクを回避するため、幾ばくかのカネ(保険料)を支払ってリスクを引き受けてもらうという取り引き。「連帯保証人」をビジネス化したようなものとも言える。(日本では、悪徳高利貸しがこの制度をよく使う。返済不能なだらしない人間にカネを貸し、お人好しの金持ちを連帯保証人にするわけだ。金銭感覚のない芸能人が被害にあったという話も聞く。)

 このCDSを広めることになった法律が「CFMA(商品先物現代化法)」。ビル・クリントン大統領の任期が終わろうとしていた2000年12月にアメリカの議会を通過したのだが、その強力な推進者の一人がアラン・グリーンスパン連邦準備制度理事会議長だった。

 ギリシャの庶民からしてみると、自国の一部エリートが外国の投機集団と手を組み、自分たちの知らないところで多額の借金を作り、その借金を押しつけようとしているということになる。しかも、混乱の切っ掛けは、「格付け会社」(投機集団の仲間だが)によるギリシャ国債の格付け引き下げ。先頃、ギリシャでは大規模なデモがあったそうだが、当然のことだろう。

 少なくとも結果から見ると、借金漬けのギリシャはアメリカがEUの内部に送り込んだ「トロイの木馬」だった。「ドル」に未来がない今、「ユーロ」を支配しようとしているようにも見える。EU内の巨大資本がギリシャの民営化された企業を乗っ取ろうと狙っているとも言われている。日本人にとっても人ごとではない。誰が日本を借金まみれにし、誰が大儲けしたのか・・・ということだ。(福祉が・・・などという戯言を口にするのは時間の無駄だ。どこに富が滞留しているかを見れば一目瞭然。)

 このままゴールドマン・サックスをはじめとする金融機関/投機集団を放置しておくと現在の支配システム自体が揺らぎかねない。やはり、アメリカ政府としても金融規制は避けて通れない問題だろう。





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最終更新日  2010.05.12 11:10:29



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