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《櫻井ジャーナル》

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2013.04.20
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 米国マサチューセッツ州ボストンで4月15日に開催されたマラソン大会のゴール近くで爆発があり、3名が死亡、百数十名が負傷した。その容疑者としてタメルラン・ツァルナエフとジョハル・ツァルナエフの兄弟が浮上、兄のタメルツランは射殺され、弟のジョハルは拘束されたと伝えられている。

 この爆破事件には奇妙なことがある。例えば、前にも書いたが、爆発の前、ゴール・ラインの近くに複数の爆発物探知犬がいるのを見て変だと思ったとモビール大学でクロス・カントリーのコーチをしているアリ・スティーブンソンは語っている。レースが始まる前から屋根には監視員が配置され、「訓練なので心配しないように」というアナウンスが流れていたともいう。

 バックパックを背負った州兵の一団がレースに参加していたことはともかく、ゴール近くに黒いバックパックを背負い、キャップを被った警備/傭兵会社に所属すると見られる人間が監視カメラに映っているのも奇妙な話。そのキャップにはアメリカ海軍の特殊部隊SEALのロゴ(髑髏の絵)と似たワッペンがついていた。

 アメリカでは特殊部隊の「元メンバー」を雇った「警備会社」が存在、傭兵の派遣もしているのだが、そうした会社はSEALのロゴを使いたがる傾向がある。イラクへの軍事侵攻/占領で問題になったブラックウォーター(後にXe、さらにアカデミへ名称変更)もそうした会社のひとつだ。

 こうした人びとの存在を捜査当局は無視しているが、何の目的で現場にいたのか:警備のためなのか、訓練のためなのか、あるいは別の目的があったのかを説明する義務が当局にはある。何しろ容疑者の特徴に合っている。

 ところで、最初に容疑者とされたのはサウジアラビア出身の学生。この時はAQAP(アラビアのアル・カイダ)が関与していると疑われたが、この学生は後に容疑者リストから外される。次はインド系のスニル・トリパシ、そしてツァルナエフ兄弟へたどり着いたわけだが、その両親は息子について、爆破事件を起こすような性格ではないと訴えている。

 母親によると、3年から5年の間、FBIは彼女の息子たちを監視下におき、母親にもしばしば接触、「過激派のウェブサイト」を息子が利用していると警告していた。兄のタメルランは「過激派のリーダー」だと話していたようだ。

 当初、FBIはタメルランを事情聴取したことを否定していたが、その後、2年前に話を聞いていたことを認めている。ただ、違法行為は発見されなかったという。「過激派のリーダー」になること自体は「違法行為」でないのかもしれないが、監視対象になるはず。

 この事情聴取は外国政府(ロシア?)の要請に基づくものだったという。2001年頃、ツァルナエフ一家は戦乱を避けてチェチェンからカザフスタンへ逃れ、そこからダゲスタンを経てアメリカへ移住しているようなので、チェチェンの反ロシア武装勢力との関係を疑われたのだろう。

 FBIの説明と容疑者の母親の主張には違いがあり、FBIの姿勢に不自然さを感じる人も少なくない。そうしたこともあり、ツァルナエフ兄弟はアメリカの情報機関に雇われていたのではないかという推測も出てくる。サウジアラビアの学生が容疑者になった直後、捜査当局が容疑者の写真を公表したが、ふたりはサウジアラビアの情報機関に雇われていたとする人もいる。ツァルナエフ兄弟はワッハーブ派の武装勢力につながっているとも言われているが、ワッハーブ派はサウジアラビアの国教である。

 チェチェンの反ロシア勢力をアメリカのネオコン(反イスラエル派)は支援してきた。ロシアを揺さぶるためだ。支援機関のひとつがACPC(チェチェンの平和のためのアメリカ委員会)で、委員にはリチャード・パールなどネオコンの大物が顔を揃えている。

 また、チェチェンからの亡命者にも支援のネットワークが存在する。その支援網には3月23日にロンドンで死亡したボリス・ベレゾフスキー(後にプラトン・エレーニンへ改名)、あるいはジョージ・ソロスのオープン・ソサエティ基金につながるNGOなどが含まれ、支援対象者にはモスクワなどで爆破事件を起こしている人物もいる。

 ベレゾフスキは本ブログに何度も登場しているロシア出身の富豪。ボリス・エリツィン時代のロシアでクレムリンの腐敗した勢力と結託、チェチェン・マフィアを暴力的な背景として、不公正な取り引きで国民の資産を略奪して巨万の富を築いた。不公正取引のキーワードは「規制緩和」と「私有化」。イギリスへ亡命したのはウラジミール・プーチンが実権を握った直後、2001年のことだ。

 亡命後、ベレゾフスキーは「西側」の有力者と親交を深める。例えば、ブッシュ・ジュニア大統領の弟でS&Lの金融スキャンダルで名前が出てきたニール・ブッシュ、1980年代に「ジャンク債」を売りまくり、その裏で行っていた違法行為が発覚して有罪判決を受けたマイケル・ミルケン、盗聴事件で苦境に立つ「メディア王」のルパート・マードック、そしてジェイコブ・ロスチャイルド卿と息子のナサニエル・ロスチャイルドらだ。

 今回の爆破事件を掘り下げていくと「西側」の支配層、特に親イスラエル派にとって都合の悪い話が出てくることは避けられない。FBIも矢面に立たされる可能性があり、「個人的な犯罪」で決着させたいだろう。





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最終更新日  2013.04.21 01:40:33



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