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《櫻井ジャーナル》

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2013.08.31
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 シリアの反政府軍に化学兵器を提供しているのは、サウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官だとする情報が流れている。毒ガス攻撃を受けたとされるゴータの医師、住人、反政府軍の兵士らはそう信じているようだ。

 住民のひとりで息子が戦闘員だったというアブ・アブデル・モネイムによると、サウジアラビア人戦闘員から提供された武器をトンネルで保管していたのだが、そこへ彼の息子がチューブ状の構造物と巨大なガス用ボトルを運び込んだことがあった。その息子は、化学兵器の攻撃があったとされる日に12名の仲間と一緒にトンネルの中で死亡したという。

 シリアやリビアでは、戦闘員の給与や武器はサウジアラビアやカタールから出ている。ゴータの場合はサウジアラビアがスポンサーのようで、チューブ状の構造物や巨大なガス用ボトルもサウジアラビアが供給した可能性が高く、その扱い方を知っていたのはアル・カイダ系のアル・ヌスラ戦線。

 アル・カイダがエジプトに設立していた訓練施設でリーダーを務めていたシェイク・ナビル・ナイイムによると、アル・ヌスラ戦線を率いているモハメド・アル・ジャウラニはCIAの工作員だと推測していた。この推測が正しいなら、CIAも化学兵器攻撃に関係している疑いが出てくる。

 2キログラムのサリンを持ったアル・カイダの戦闘員が5月27日にトルコで逮捕されたともいう。トルコの新聞が報道していたのだが、後にアダナ県の知事は否定する。トルコ政府の立場を考えれば、実際に持っていたとしても否定するだろうが。

 トルコ、あるいはヨルダンでアメリカや一部のヨーロッパ諸国は軍事会社を使い、反シリア政府軍に対して化学兵器の扱い方を訓練していたとも伝えられている。そのヨルダンでCIAの工作員、あるいはヨルダンやイスラエルの特殊部隊員から数カ月にわたって特殊工作の訓練を受けた部隊がシリアへ潜入したとも言われ、8月17日には250ないし300名、19日には300名が入り、ゴータを通ってダマスカスへ向かったとする情報がある。

 相変わらず、アメリカ政府はシリア政府が化学兵器を使ったと叫んでいるが、その具体的な証拠、根拠は示さず(あるいは、示せず)、修飾語を羅列した「報告書」でごまかすのが精一杯のようだ。強引に正面突破を図るしかないのだろう。

 ビン・スルタン長官は7月31日にロシアを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と会談し、シリアから手を引くように求めたようだが、その際、石油取引を持ちかける一方、ロシア政府を脅したという。ソチで開かれるオリンピックを襲うとしているチェチェンの武装勢力をサウジアラビアはコントロールしていると語ったというのだ。状況によってはオリンピックを襲わせるとも聞こえる発言。もっとも、本当にこうした発言があったとするならば、逆効果だった可能性が高い。

 今回、注目されているビン・スルタン長官が現在のポストに就いたのは昨年7月。1983年から2005年まで駐米大使を務めていた。この間、アフガニスタンを中心とする工作でサウジアラビアはアメリカやイスラエルと連携、2001年9月11日には、アメリカを急速にファシズム化する切っ掛けになった出来事(911)があった。言うまでもなく、911とは航空機が世界貿易センターの超高層ビルに突入、ペンタゴンが攻撃された事件だ。

 この時、攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権はアル・カイダの犯行だと断定、アル・カイダと敵対していたイラクを先制攻撃した。最近ではリビアやシリアで体制転覆プロジェクトの手先としてアメリカはアル・カイダを使っていることが明らかになっている。そのアル・カイダにビン・スルタンは大きな影響力を持つ。911とは何だったのかが改めて問われなければならないだろう。





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最終更新日  2013.08.31 20:29:37



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