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《櫻井ジャーナル》

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2013.09.08
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 週明け後、イスラエル/シオニスト・ロビーのAIPACが250名の活動家を動員、アメリカの上院議員と下院議員にシリア攻撃を支持するように働きかけると伝えられている。すでにロビー活動を展開しているが、さらに圧力を強めるということだ。戦争ビジネスと手を組んでの活動になりそうだ。

 これだけイスラエル/シオニスト・ロビーが苦戦しているひとつの理由は、「アメリカの戦争」の胡散臭さを感じている人が増えていること。リビアでの体制転覆作戦でアル・カイダ系の武装集団が地上軍の主力だったことが明らかになり、その戦闘員がシリアへ移動したことも秘密ではない。だからこそ、アメリカ軍の内部から「アル・カイダのために戦いたくない」という声が出てくるわけだ。

 イスラエルだけでなく、サウジアラビアもシリアを攻撃するよう、各国政府に働きかけている。7月下旬にシリア政府軍が化学兵器を使用したとアメリカ、イギリス、フランスなどの政府は主張、その直後にサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官はロシアを訪問、ソチ・オリンピックでの「テロ」を示唆してウラジミル・プーチン大統領を脅したが、成功しなかったようだ。

 そのロシア政府は衛星写真などで反政府軍が化学兵器を使った可能性があることを国連でも説明し、支配層のレベルでも「アメリカ離れ」を起こす一因になっている可能性が高い。この流れにAIPACも押されているということだろう。

 当初、シリアへの直接的な軍事介入に消極的だったバラク・オバマ政権だが、6月上旬にシリア攻撃へ舵を切った可能性が高い。国連大使だったスーザン・ライスを安全保障問題担当の大統領補佐官に、またライス大使の後任にサマンサ・パワーを指名したのだが、このふたりは「人道」を旗印に、破壊と虐殺を行うというタイプの人間で、素直に解釈すれば、オバマ大統領がシリアを攻撃すると腹をくくったということだ。

 中東/北アフリカでの工作では武器の供給や傭兵の雇い入れ、あるいはアル・ジャジーラを使ったプロパガンダで重要な役割をカタールが演じてきた。そのカタールが動かしているのがムスリム同胞団で、エジプトのハメド・ムルシ大統領やトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相がその影響下にある。

 そのカタールで6月下旬に首長がハマド・ビン・ハリーファ・アールサーニーから息子のタミーム・ビン・ハマド・アールサーニーに交代、7月上旬にはムルシが軍の力で大統領の座から引きずり下ろされてしまった。エジプトの新体制はサウジアラビアと関係の深い勢力が動かしている。シリア攻撃の指揮系統を整理したと見ることもできる。

 ところが、シリアの体制を転覆させるシナリオが多くの人に見抜かれ、攻撃側の嘘が明らかになりつつある。アメリカ軍の中からも反発する人が出ている。それでも攻撃に突き進んだ場合、アメリカが築いてきた支配システムが崩壊する可能性もあるだろう。





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最終更新日  2013.09.08 20:05:59



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