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《櫻井ジャーナル》

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2014.04.01
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 アメリカでは、ロシア軍がウクライナとの国境近くに集結しているという宣伝が展開されてきた。旗振り役の代表格は下院情報委員会で委員長を務めるマイク・ロジャーズ。ロシア軍の侵攻が迫っていると恐怖を煽り、暫定政権への軍事支援を主張している。同じように、NATOのアナス・フォー・ラスムセン事務総長も強硬。この事務総長は「新自由主義」の信奉者で、シリアでも軍事介入に積極的な姿勢を見せていた。

 こうした人びとはロシアと戦争したくて仕方がないのだろうが、アメリカでも核戦争は避けたいと思う人もいるようで、事実を伝えるメディアも出てきた。ウクライナとの国境近くにロシア軍が配備されて軍事侵攻が近い、というような状況ではないとNBCでさえ報道しているのだ。嘘を誤魔化すため、「撤退」という表現を使うケースも出てくるだろう。

 クリミアのケースでも「西側」はロシア軍の「侵攻」を宣伝していたが、これも事実に反している。ロシアとウクライナは1997年に協定を結び、ロシアは20年間の基地使用権を与えられた。さらに25年間の延長が認められているが、それだけでなく、ロシア軍は2万5000名を駐留させることが認められ、協定が結ばれた当時から1万6000名が駐留、この部隊を「西側」や暫定政権は「侵攻軍」と表現したわけだ。

 今回、ロシア政府は慎重に事を運んでいる。1979年にはアメリカの挑発に乗ってソ連軍がアフガニスタンに軍事侵攻したが、この失敗を反省しているのだろう。

 その挑発工作の中心にいたのはズビグネフ・ブレジンスキー。デイビッド・ロックフェラーと近く、ジミー・カーターを大統領にした人物。バラク・オバマもブレジンスキーの弟子だとされている。後にブレジンスキーはフランスのヌーベル・オプセルヴァトゥール誌に対し、ソ連を挑発した秘密工作はすばらしいアイデアだったと話している。

 このブレジンスキーも地政学的にウクライナを重要視、ロシアを支配するため、1997年頃から制圧する戦略を立てていた。そのウクライナを制圧する第1幕がオレンジ革命。これは途中で挫折、今回のクーデターにつながる。

 圧倒的多数の一般市民を味方にできなかった「西側」はネオ・ナチを使い、首都のキエフを火と血の海にした。そして実現したのが「西側」を後ろ盾とする暫定政権。

 この政権では治安と軍を担当するポストをネオ・ナチが押さえた。検察を指揮しているのはネオ・ナチ政党のスボボダに所属するオレー・マクニスキーであり、国防省や軍を統括する国家安全保障国防会議の議長に就任したのはスボボダ創設者のひとりであるアンドレイ・パルビー、同会議の副議長は右派セクターを率いるドミトロ・ヤロシュだ。右派セクターをヤロシュと一緒に率いていたアレキサンダー・ムージチコは警官隊に「処刑」されたようだ。クーデター派の内部で戦闘が始まる可能性がある。

 その一方、ウクライナ議会は6万人規模の国家警備軍を創設する法律の制定を採択したという。ネオ・ナチのメンバーが主体になりそうで、ナチスの「親衛隊」を連想させる。ちなみに親衛隊は「SS」とも表記されるが、これはドイツ語の「Schutzstaffel」からきている。意味は「防衛隊」。ナチス時代が再現されようとしている。こうした体制を支援してきた「西側」。その政府やメディアは勿論、リベラル派や「革新勢力」も責任は免れない。





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最終更新日  2014.04.02 04:55:33



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