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《櫻井ジャーナル》

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2014.06.07
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 ウクライナへ軍事顧問団をアメリカは派遣するようだ。バラク・オバマ政権はウクライナの傀儡政権に対する軍事支援を公言、CIAやFBIの専門家数十名を送り込んで東部や南部の制圧作戦や治安対策を指揮させているほか、アメリカの傭兵会社「アカデミ(旧社名はブラックウォーター)」の傭兵約400名やポーランドの軍事会社、ASBSオタゴの戦闘員もウクライナ東部での制圧作戦に参加しているとされている。こうした支援だけでは対応できないと判断したのだろう。

 今年2月のクーデターでは、バルト諸国にあるNATOの施設で2004年から軍事訓練を受けていたウクライナのネオ・ナチが中心的な役割を果たしたとされているが、昨年からはポーランドでもネオ・ナチは訓練を受けている。ポーランドのニエ誌によると、同国の外務省は2013年9月にクーデター派の86人を大学の交換留学生として招待、ワルシャワ郊外にある警察の訓練センターで4週間にわたって暴動の訓練をしたというのだ。ポーランドはCIAへ秘密刑務所を提供するなどアメリカの「国家テロ」を支援している国であり、ウクライナのクーデターや制圧作戦に協力しているわけだ。

 現地からの情報によると、地上戦でキエフのクーデター軍は苦戦している。航空機が撃墜され、ネオ・ナチを中心に編成された「親衛隊」や傭兵にも死傷者が出ているようで、ここに来て戦車や装甲車を戦闘の軸にしているようだ。住民を追い出すつもりなのか、住宅街も攻撃、多くの犠牲者が出ている。

 4月の段階で1万5000名以上のクーデター軍に包囲されていたドネツク州スラビャンスクは秤量攻めで食糧や衣料品が底をつき、電気も止まっているようだ。おそらく、ドネツク州とルガンスク州の全域を制圧する力は現在のクーデター軍にはなく、いくつかの都市に戦力を集中しているのだろう。

 戦乱の中、強行された先日の大統領選で勝利したペトロ・ポロシェンコも軍事強硬策を主張していたが、ここにきて「話し合い」を口にするようになったという。アメリカ政府の動きを見ると今は軍事的なテコ入れの最中で、「話し合い」が本心なのかどうかは不明だ。戦闘態勢を強化するための時間稼ぎの可能性もある。

 ただ、EUの内部では軍事一辺倒のアメリカ/ネオコン/NATOを懸念する声は出ていて、先頃開かれたビルダーバーグ・グループの会合でもそうした雰囲気はあったようだ。EU向けにも「話し合い」のポーズをとる必要はあるだろう。

 アメリカ/ネオコン/NATOは追い詰められている。別の場所に火をつけて逆転を狙う可能性もあるが、その場所が東アジアだったとしても驚かない。





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最終更新日  2014.06.07 20:59:25



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